第3話 スキル『ナビゲーター神級』


スキル『ナビゲーター神級』


あまりに理不尽なことがありすぎたせいで自分のステータスとかスキルとか一切吹っ飛んでしまっていたが改めて見直してみるとどうもそれっぽい感じがする。


「流石にジジイも一様神らしいから異世界に一人で放り出すようなことはしなかったか。いかん、明らかに普通の事だと思うんだけど、あのジジイが相手だと何故か凄いありがたみを感じてしまう」


普段グータラして何もしない人間が、たまにちょっと家事を手伝うだけで途端にありがたみを感じるようなやつだな。あのジジイの場合はそんなレベルですらなかったけど。


「ナビゲーターか。こういうのはよくあるのは声だけのパターンとホログラムみたいなのが出るパターンかね?流石にホログラムは目立つから可能性は低いか?」


この世界のレベルがどんなものかわからないので意外と近未来的かもしれないけど、今見えてる感じではそんな風には見えない。


「魔法とかも興味あるけどその辺はナビゲーターに聞くか。テンプレなら声は淡々とした感じの女性か感情無いロボのパターンか紳士で忠実な男のパターンとかかね?」


どのパターンでも正直ありがたい。

しっかりといろんなことを教えてくれるタイプならこの先の展望も悪くはないだろう。


「それにいずれは機械の体とか手に入れて一緒に冒険するとかそういう展開もテンプレならあるかもしれないしな。何せナビゲーターに神級って書いてあるし」


色々スキルあるけど全てに神級って書いてあるし、これ以上はない最上位って事でしょ?

ならそういう展開も十分あり得そうだよな。

もしそうなるなら主に忠実な男性タイプでもいいけど、俺もやはり男だ、せっかくなら女性型の方が嬉しいかもしれない。


「よし!じゃあスキル使っていっちょ色々とアドバイスを聞きますか。スキル『ナビゲーター神級』!!」


使い方がわからないからとりあえず呪文っぽく唱えてみたんだけど。

お、何やらステータス画面みたいな感じでうっすらと煙に包まれつつ何か見えて来たぞ。

という事はまさかのホログラム映像型か!?

でもサイズは流石に小さいな。

あ!アレか!サッカーボールくらいのサイズで常に自分の周囲を飛んでくれるロボみたいな!あれはあれで全然ありだな!!!

見た目が可愛いと嬉しいん・・だ・・・・・が・・・・



「わしじゃよ」

「てめぇ!!!!!クソジジイー!!!!!!!!!!!!!」


思わず出てきたジジイの面を殴りかかる。

だが半透明な感じで殴りかかっても殴れずに通り抜けてしまう。


「なんでてめぇが出てきやがったんだクソ野郎!!!!!」

「ふん!ナビゲーターが欲しいと抜かしたのは貴様じゃろうが。仕方ないからこのわし自ら一部の分体を使ってやっておるんじゃ。ほれ!さっさと跪かんかい!」

「ふざけんな!!誰のおかげでこんな場所にいると思ってやがんだ!!!アプリゲームのデータ吹っ飛べ!!!!」

「相変わらず生意気な奴じゃ。とはいえ貴様の魔力で召喚されておるからの。一様仕事はせねばならんように設定されておる。ほれ!とっとと要件を言わんか!わしは忙しいんじゃぞ!!」

「どうせ課金勢にボコボコにされてるクソゲーやってるだけだろうが!!チェンジだチェンジ!!ジジイ以外を要求する!」

「馬鹿なことを。ちゃんと書いてあるじゃろうが。『ナビゲーター神級』と。わし以外がこのスキルで召喚されることはないの。ついでに言うと本体はちゃんとゲー・・ゴホン!仕事しておるわい。今のわしは本体の一部分にすぎん。そんなことが出来るわしは天才的じゃの!」


神級ってそういう意味か!!!ふざけんな!!!自分をやらかしで死なせた相手と居続けるとかどんな拷問だよ!!!


「ほれ。いい加減要件を言わんと本当に帰還するぞい。一様別世界の理を超えてきているからの。何の要件もなしに呼びすぎると制限がかかってしまう可能性もあるからの」

「なんでそんなめんどくせぇことしたんだよ!!畜生が!!!」


くそ!!甚だ不本意だが今叫んでももうどうしようもない。

このクソ野郎を殴れない以上今はコレに色々聞くしかない。何を聞くかだが・・


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ノリで書いていますので更新は不定期になるかと思われますが、面白いと感じたら応援、コメント、フォロー、評価等してくだされば、筆者もナビゲーター神級で発狂しなくて済むと思います。笑

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