出逢いは突然に…愛へと変わる…

ハル

第1話 引っ越し 〜転勤族 〜

「えーーっ!?藍花(あいか)ちゃん引っ越しちゃうの?」



と、女の子の友達。




「うん…」

「そっかぁ…」



緒賀本 藍花(おかもと あいか)。5歳。


父親の都合で引っ越しが決まった。

保育園での会話だった。




そして、8歳。小学2年生。




「ええーっ!藍花ちゃん引っ越しちゃうの?」


「うん…パパのお仕事の都合で引っ越すって…ママが…」


「そうかぁ〜…淋しくなるね……」




そして、10歳。小学4年生。




「藍花…またお友達とお別れしないといけないの……」

「…えっ…?」

「…ごめんね…藍花…」

「ううん…」




3度目の引っ越し。





それから――――





3年――――



13歳。中学1年生。


再び引っ越しが決まるのだった。




そのまた約1年後―――中学2年生。





「えっ!?引っ越し!?まだ1年も経っていないのに…?」


「…ごめんね…藍花…」



「………………」



「良いよ。大丈夫!仕方ないよ。平気だから」

「…藍花…」




そして引っ越しをした。





ある日の夜――――





「来年は藍花も受験か…」

「来年、また、転勤とかなったら…あの子5回目よ…」


「そうだな…今度その話があったら断ろう!」

「良いよ!平気だから」


「藍花…」

「藍花…まだ起きてたの?」

「ううん…目が覚めたから」

「そう?」

「転勤、断らなくて良いから。別に高校なら義務教育じゃないし受験しなきゃ良い訳だし」



「藍花、高校は出ておきなさい」


「パパ」


「そうよ藍花」



「……………」



「大丈夫だよ。もう引っ越し慣れちゃったし全然平気だから」




そして、中学3年生。



私達、家族は引っ越す事なかったけど、高校1年生の2学期が始まる前の事、引っ越しの話が出て――――




「引っ越し?」



ママと私は言った。



「じゃあ、準備しなきゃね」と、私。


「藍花…」




5回目の引っ越し。




だから今まで友達なんて


出来た試しなくて


淋しい日々


思い出は別ればかり


恋しても


片想いのままサヨナラ


強気な所みせて


本当は寂しくて


仕方がない


この淋しさ


誰が紛らわしてくれる?




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