短歌実直

紗里菜

第1話 ツバキ文具店 小川糸著 幻冬舎文庫

 文房具店を営みながら、先代の意思をつぎ、鎌倉で代筆屋を営む鳩子と周辺の人たちとの暖かい日常の交流で成り立つ作品。


 実際に代筆した手紙を読めるのと、実在する具体的な文房具を用いた作成過程など見どころも沢山。


 特に良かったのは次のセリフでしょうか?


「心の中で、キラキラ、って言うの。目を閉じて、キラキラ、キラキラ、ってそれだけでいいの。そうするとね、心の暗闇にどんどん星が増えて、きれいな星空が広がるの」


目を閉じてキラキラって唱えていると銀河鉄道の映像が浮かんできて、不安なときのセルフケアに使える言葉だと思いました。


○シリウスが北を教えるきらきらと呟く度に星が浮かんだ


○天井を銀河鉄道が駆けていく夜中に唱える呪文きらきら



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