第30話 王都へ
数日後、王都へ向かって出発する
「ジンさん、どうして商人の馬車に便乗するのですか?」
「もし途中で気になったことが有ったら、そこで冒険するのも自由だからね」
「あ!依頼だったら完遂する必要が」
サーラは微笑む
「その通りだ、何が有るかわからないが、持ち金に余裕が有るからな」
「ジン様がいれば襲ってくる魔物など余裕です、商人が夜営になれているから色々楽ですね」
クレアが微笑む
「何が起こるか解らないから、警戒だけはしておく事だ」
「そうですね」
サーラが言うとクレアが微笑んでいる
数日後大きな町に到着する
「商人はこの町で暫く取引をすると言っていました」
「冒険者ギルドで、少し噂を聞いてみましょうか?」
「ジン様!解りました」
クレアが笑顔で言うと、みんなで冒険者ギルドに向かい、掲示板の依頼を見ている
「強そうな魔物は少ないようだな」
「そうですね、この辺りは来る時に倒しちゃったのかな?」
「どうでも良い魔物だな」
「宿を取ってゆっくりするか」
ジンが呟くと魔石を買取りをして貰う事にする
「魔石の買取りをお願いします」
サーラが魔石の袋を出す
「はい・・・・・」
職員は袋を開けて固まると、サーラを見ている
「どうかしましたか?数えないのですか?」
「数が多かったので、どこで倒したのですか?」
サーラが説明をする
「もしかして・・・ジンさんですか?」
「そうだが何か問題でも?」
「解りました」
職員が数え始めると、溜め息を吐きながら硬貨を積み上げる
「暫く滞在しますか?」
「王都に向かっているから長くは滞在しない」
「解りました、狩りすぎないようにお願いします」
職員が苦笑いしている
(噂通り・・・この人が居たら、魔物が居なくなる)
町中を歩きながら店を覗き見て回ってから、宿屋に向かって歩いている
「いた!!」
男がサーラに当たり倒れると、転がって痛いのをアピールしている
「おい!!この小娘!こいつの骨が折れただろ!!」
男が笑みを浮かべながら怒鳴る
「ぶつかってきたのは、あなた達でしょ!!」
サーラが言う
「はーあ!!怪我させて、ただで済むと思うなよ!!」
男が言う
「そうか・・・じゃあ本当に骨を折ってからの話にしようか?」
ジンが微笑みながら言うと、男の腕を持つと握りしめる
「アギャーーー」
男が叫び声を上げる
「このやろう!!何しやがる!!」
「腕を砕くだけだぞ!お前も砕かれたいのかな?」
「ななっなっ何だと!!このやろう!!」
「ん?折れたから文句言っているんだろ?だから本当に砕いてからにしようとしただけだぞ!!」
「お前は馬鹿か!!」
「それがどうした?どの骨から折ろうかな?」
「すいません!!許してください!!」
腕を掴まえている男が涙目で言う
「何だ?金欲しさに骨が折れたふりしたのだろ?金は少しやるから、骨を折らせてくれよ」
「クソーー!殺してやる!!」
男が剣を抜いて叫ぶ
「やる気かな?」
ジンが微笑むと男は剣で斬りつけてくると、ジンは男を振り回して男を弾き跳ばす
「どうした?その程度か?」
「化物!!!ギャーーー!!」
男は涙目で走って逃げていく
「お前はどうする?逃げる?それとも骨を折らせてくれる?」
「お願いします逃がしてください!!お願いします」
男は泣きながら言うと、ジンは手を離すと男は震えながら、慌てて逃げていく。周りの町人は笑っている
「ジンさん怖いです!本気で骨を折ろうとしていました?」
サーラが苦笑いしている
「あの男に、本当に骨を折ると言うとは、思いませんでした」
クレアが笑いながら言う
「喧嘩する気にならないぐらい、弱そうだったからね!! やる気なら、死ぬ気でかかってこい!」
ジンが笑いながら言う
「それでも見逃すなんて・・・」
「次に会ったら!!全身の骨を折らさせて貰うだけだ!!」
ジンが笑い出すとクレアが笑っている
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