『超魔法少女☆カクヨムリーナ』

皆木 亮

『超魔法少女☆カクヨムリーナ』

「ついに来たわね…。」

 これからのぞむ戦いを前に…私はつぶやいた…。

 

「ああ…ついに来ちまったな…この日が…。」

 私のとなりでたたずみながら『ブラック』も、

 そうつぶやくように言葉をつむぐ…。





 その私たちの目の前に、今、現れたんだ! アイツがッ‼


「我は…『カクヨムWeb小説短編賞2022』…。

 我をえようという者たちは…貴様らか…?」

 そう、コイツがおごそかなたたずまいで、

 私たちにつぶやく…。





 その圧力は、圧倒的過ぎる威圧感で、

 今まで戦って来た相手達とは、その存在力、

 そのえねばならぬ壁の大きさがまるで違う事を!

 その畏怖いふを、私たちの精神に、これでもかと感じさせたッ!


「くぅ…ッ‼ 何て威圧感なんだ…⁉」

 余りにもまばゆいモノを見てしまった時の様に、

 『ブラック』が、思わず目をせる…。





「我をえようという者が…この程度でひるむとはな…。

 まあ良い…一応いちおう、その『PV』を見てやるか…。」

 そう言って…コイツ…。

 『カクヨムWeb小説短編賞2022』……。

 『カクヨムWeb小説』の『短編賞部門』の『2022年度版』が……。

 『読者』が『作品』を読んだ『数』を表す『数値』……。

  私たちの『PV』を…その 目に付けたスカウターで計り始める…ッ‼





「ふん……『PV』たった『20』と『31』か……。

 クズだな……。

 だが…たかだか『50PV』にも達せられん様な…『クズ作者』であろうと…。

 我は手加減せん…ッ‼」

 その、どうしても越えねばならぬ強固な壁の圧力を…さらに強める…‼





「分かっていた…!

 のぞむ前から…分かっていたけど…!」

 腹の底からの『言葉』をしぼり出して、

 何とか対峙たいじしようとする、私……『ホワイト』……。

 『超魔法少女☆カクヨムリーナ♡ホワイト』である、私は…。

 さらに…この相手に…おびえすくまされる…!



「ああ…本当に対峙たいじして初めて分かる…ッ‼

 コイツは…真の強敵だ…ッ‼」

 そう…『ブラック』……。

 この『おとこ言葉ことば』のおんな……。

 私の投稿仲間である……、

 『超魔法少女☆カクヨムリーナ♡ブラック』が叫んだ…ッ‼





「フッ……うぬらでは…決してえれぬ相手と知りながらも挑むか…。

 では…まずは小手調べだ…!」

 そう言って、『カクヨムWeb小説短編賞2022』が…‼





「『瓦』で『140文字以内』…。

 さぁ、お前たちの『文章力』を見せてみろ…‼」

 『お題』を出す…ッ‼





「『ブラック』ッ!

 まずは私が行くわッ‼」

 そう叫び、私は、『キー』を叩き出すッ‼



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お題:『瓦』


最近、久しぶりに新作を書いてみた。

短編というのも、おこがましい、140字以内の作品。


でも…。


『1日のアクセス数…『1』…⁉』


昔のは、まだ2桁は行けたのに…。

武術ぶじゅつ鍛錬たんれんおこたると

瓦解がかいするって言うけど…。

書き物も…ちょっと酷いな…。


それでオレの腹は決まった…。


『うん! あきらめよう!』



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「どう…ッ⁉

 私の…『衝撃のファーストなブリット』は…ッ‼」

 私の、めいいっぱいの『文章力』で、打ち込んだ『作品』…ッ‼

 まずはインパクトを出す為に、あえて変化球で、脱力系にしたッ‼


 この『作品』ならッ! 『PV』だって…行けるはず…ッ‼





「フン…。いきなり脱力系で攻めるのは買うが…!」

 そう言って、

 『カクヨムWeb小説短編賞2022』がスカウターを発動させ、

  わざわざ私たちの『画面』に、それを表示させる…!





「『1PV』……ッ⁉

 ほ…本当に…『作品』の『ネタ』として仕込んだ数字と同じで…、

 たった『1PV』だけ…ッ⁉」

 ガクリと『画面』の前に、うなだれる私……。





 だけど……ッ!

あきらめんな! 『ホワイト』ッ‼

 『あきらめたらそこで…試合終了』なんだ…ッ‼」

 そう…『ブラック』が、私を、ふるたせる!





「では、次々と行くぞ?

 『ドミノ倒し』で…『140文字以内』…!」

 新たな『お題』を出し、『カクヨムWeb小説短編賞2022』が、

 さらに立ちはだかる‼





「次は、オレが【ヤ】ってやる‼

 そこで見ていてくれ『ホワイト』‼」

 目に力を込めて、『ブラック』が、『キー入力』を始める‼




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 お題:『ドミノ倒し』



「今日で卒業だね。あ~あ…長かった…。」

 そう言いながら、コイツは飛び切りの笑顔で微笑む。


『ああ……ついに…【や】っちまったな…。』



 その後は、ドミノ倒しだった…。


 オレたちの結晶は宿り…そのままドンドンとはぐくまれて行った…。



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「フン……今度は『下ネタ』か……だが…ッ‼」

 そう言って、『カクヨムWeb小説短編賞2022』がスカウターを起動させ、

 また、私たちの『画面』に数値を通達する…ッ‼





「『9PV』…⁉

 渾身の…【ネタ・オブ・アンダー】だったのに…二桁も行かないなんて…ッ‼」

 『ブラック』の『伝家の宝刀』である【ネタ・オブ・アンダー】を駆使しても、

 『PV』が二桁に突入しないッ‼



 


「だけど…。だけど! だけど…‼ だけど…ッ‼」

 私は、次の『お題』に備える…!

 『ブラック』がえられなかった二桁の壁をえる為に…ッ‼




 そこで‼


「『ホワイト』……。 次もオレに【イ】かせてくれ‼

  次こそは…【ヤ】ってやる…! 【ヤ】ってやるんだ…ッ‼」




「『ブラック』……。」

 その『ブラック』の真摯しんしな決意にッ‼




「分かったわ…! 【引く】くらい…ッ! 【ヤ】り【抜いて】…ッ‼」

 次の『お題』を……また『ブラック』にたくすッ‼




「フン…。うぬらごときでは…どちらが挑もうと同じ事…‼」

 そう…威圧を強め…!





「次の『お題』は『探索』で『140文字以内』だ…ッ!」

 『カクヨムWeb小説短編賞2022』が、次の『お題』を出して来るッ‼





「来る…ッ‼

 だけど…オレが……ッ‼

 オレが…【ヤ】り【抜いて】【ヤ】る…ッッ‼」

 強烈な覚悟を持って『ブラック』が『キー入力』を始める…ッ‼




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 お題:『探索』



「以上の事から、我々は『探索』に入る!」

 そう『超アニィ先輩』が『オレ』に断言し、

 その『探索グッズ』は『オレ』の『古墳』を、

 くまなく『探索』し始めた…。



「『先輩』!

 た…『探索』……凄いですッ!

 『オレ』、分かりましたッ!」

 それから、『オレ』も、『探索』の虜になって行った…。




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「な…【ナニ】ィィィィ…ッ? !」

 ここに来て、初めて、『ブラック』の『作品』に……、

 『読者』が『作品』を『評価』した『証』……、

 『ほし』が入り出すッ‼




 流石だ! 『ブラック』…ッ‼

 これは余りにも【引く】くらいの【ヤバ】い『ネタ』だ…ッッ‼




 私たちの『作品』には、『ほし』が入れば入るほど、

 『作品』が【錯覚】で『良い作品』の様に見え、

 『面白い作品』を探して『検索』してる『読者』たちに、よりはえる‼


 だから、『PV』は、『読者』たちの【勘違い】で、

 『ほし』に呼応こおうする様に増えて行くんだ…ッッ‼





「い……【イタ】かった…ッ!

 今のは……【イタ】かったぞぉぉーーーッ?!」

 そう、『カクヨムWeb小説短編賞2022』が『反応』するッ‼





「みんな……お願い……ッ!

 

 もっと『ほし』を入れて…ッッ‼

 もっと『PV』を頂戴…ッ‼


 もっとよッ……もっとッッ……もっとッッッ……‼

 『ブラック』の【アレ】な…この『ネタ』にッッ……‼



 もっと『ほし』と『PV』を頂戴ィィィィ……ッッッ‼」

 私は必死に祈る…ッ‼



 『私と読者と仲間たち』の力を信じて……ッ‼

  

  って、『たち』って言って、

  こんな【アレ】な『作者』は、

  私と『ブラック』だけなんだけど…ッッッ‼





「バカな……ッ‼

 この『カクヨムWeb小説短編賞2022』が…ッ⁉

 この『カクヨムWeb小説短編賞2022』が…ッッ?!」



 まばゆい光がして来る様に…‼

 凄まじい『ほし』と『PV』が入り…ッ‼


 私たちは……ついに壁をえた…ッッッ‼



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「…っていう夢を見たんだよね。」

 そうつぶやく私に、


「まあ、『夢オチ』だよな。

 オレたちに、『カクヨムWeb小説短編賞2022』が、

 えられるワケないもんな。」

 そう、つぶやき返す友人の『リアル』な言葉に、私はウンザリする。



 ああ……『リアル』って厳しい…ッ‼

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『超魔法少女☆カクヨムリーナ』 皆木 亮 @minakiryou

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