アンニュイ、どれぐらい? (※ほんの少しlily注意)
春嵐
1回目のチャレンジ
雑貨屋。店の中にあるものは、ばらばら。大袋のお菓子とかまで置いてある。
「それ」
店主らしき女性。とてもアンニュイな表情をしながら、お菓子の隣を指差す。
「あ、これ」
マジックハンドみたいなやつ。先端に箸をくっつける仕様。これを使えば、遠い場所からお菓子を食べることができる。なかなか、わるくない。
「じゃ、これください」
「76円」
「え?」
「76円」
安いな。ふつう、雑貨屋といえば、小さな置物ひとつにも700円だの1500円だの余裕でばかみたいな値を付けるのに。
「あ、もしかしてこっちのお菓子が」
「62円」
「そっちも普通か」
いや普通じゃねえな。コンビニで買う値段のおよそ5分の1。
「お買い上げありがとうございます」
女性。声も表情も、最後までアンニュイなままだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます