美化委員のお仕事!
広茂実理
オレゴンの渦
1
私立、鳥ノ森学園高等部。
この学校には、関わってはならないと言われている生徒が、二人いる。
両名共が、学内外問わず大変有名な人たちで。いつだって、どこでだって彼らは、それぞれがいつも騒ぎの中心にいた。
そんな人たちと同じ学校に通うことは、それだけで相当なリスクを負っていると言っても、過言ではない。
とはいえ、学年は違うし、部活も異なるために、私には袖が振れる縁すらない人たちだと、本気で思っていた。
入学してから一週間と経っていないが、既に新入生の間でも、毎日噂の絶えない二人。いつも彼らの話を人づてに聞きながら、それでも私はどこかスクリーンの向こう側の、リアリティーのあるフィクションのようだとさえ感じていた。
「昨日、
白瀬
平凡な私が平穏に過ごす予定で始まった高校生活は、この瞬間、ガラガラと音を立てて崩れていった。
それは入学したての、まだ桜が花を咲かせている四月のことだった。
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