現代 1

現代 1

「 はっっくしょん!! 」


とある、高校の保健室に、大きなくしゃみがこだまする。


( あれ?なんか夢見てたけど?なんの夢だったったっけ?? )


( 白い肌に、青い瞳、銀色の髪の色が…。とても綺麗で…。印象的だったな。)


( 夢なのに、とても悲しかった…。)


ガシャーッ!


いきなり、ベッドの仕切のカーテンが開き、馴染みの顔がこちらを伺っている。


「 風邪はまだまだ、これからが本番みたいだな!」


( そーだった!熱発して、保健室で休んでたんだ! )


「 熱のせいか、ボーっとしてるな。先生は、お前だけは、早退していいってさ。」


「ぷっ!あはは!」


「 そりゃ、俺が風邪ひいてんだから、首席のお前が、早退しては、困るだろ?」


「ああ、そーいうわけだ。俺は帰れない。残念だ。」


少し残念そうな顔をして近くにある椅子に座りはじめた。


「残念でしたー!女子にモテモテの秀才は居残って、もっと勉学に励みなさーい。」


冗談めかして言うと、驚いた顔をして、くすり、と笑んだ。


「俺はモテない。でも、秀才では、ある。」


自信げに言う。


「 ははは!言うねー! 」


( なんで、こんな、自信家なヤツがモテるのか、始めはわからなかったが、仲良くなるにつれ納得した。)


( 何だかんだ、言っても蓮は、面倒見がいいんだ。イケメンでもあるし、頭も良くて運動神経も、抜群。)


( 自分が情けなくなってくる…。)


俺が落ち込んでいると。


「 悠真 」


真剣な眼差しで、名前を呼ばれた。

俺もなぜか周りの女子みたいに、ドキドキしてくる。


( それだけ、色男なんだな、なんで、俺なんかに構ってくれて、本当は、友達だなんて思ってなくてウザいと思っているんじゃないのか…。)


そう考えていると、思考を遮るかのように蓮が話す。


「大事な話がある。」


「大事な話…??」


心当たりは、今のところそれしかないが、突然言われると、心の準備が出来てなくて、だんだん不安になっていく。


「 実はだな、悠真。」


「 お前は、天使なんだよ。」


「!!! 」


「 はあああ???」


突然の言葉に、思わず大きな声で叫んでしまったが、頭の中が真っ白になり、それ以上は、思考が止まってしまった。

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