もちろんあなたです。
有馬悠人
もちろんあなたです。
彼女が私を求めたのは中学2年の時。
周りの子がおしゃれに目覚めて、その子たちに乗り遅れないように。
最初の頃はずっと不恰好なまま、私を見つめて、悪戦苦闘してた。
彼氏ができたのか、私を見る目はいつも間にかキラキラしていて、その顔を見て私も幸せだった。
悪戦苦闘していたことも昔のこと。
今は私を見る姿は綺麗だった。
彼女の顔をいつも見ていると色々な表情を見ることになる。
彼氏と喧嘩して泣いている顔。
泣いている彼女の顔を見るのは辛かった。
誕生日を祝ってもらって浮かれている顔。
ニヤニヤしている彼女の顔は少しおかしかった。
ある時、私は白く綺麗におめかしした、彼女の姿を横で見てた。
他の人に頼る彼女を見るのは少し寂しかった。
「最後に、これで確認しなきゃ。」
彼女は私を手に持って、私に綺麗な顔を見せてくれる。
「これでよし。行ってくるね。」
私は彼女の元に来れて、幸せ者です。
「鏡よ鏡。世界で1番綺麗なのは誰ですか?」
『もちろんあなたです。』
もちろんあなたです。 有馬悠人 @arimayuuta
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