私と読者と仲間たちのクイズ大会

ユラカモマ

私と読者と仲間たちのクイズ大会

 KAC2021第6回のお題「私と読者と仲間たち」を見て私は頭を抱えた。私と読者はともかく仲間とはなんぞやとそして読者と言うからには読者も参加できる企画などすべきなのかと。しかしそもそも私の作品を読んでくださる奇特な方など片手で足りるほどなのは目に見えているしそもそも単話で読者参加型の企画というのも難しい。そこで私は思い付いた。そうだ読者の方々と過去作のキャラたち(私の仲間たち)とクイズ大会をしようと…

「ということで"第一回 私と読者と仲間たちのクイズ大会"を開催したいと思います。司会進行は私、ユラカモマ、ゲスト解答者は不定期連載という名の実質休載中"ナルシ天国"より成瀬さんと植木さんです。」

 高らかに宣言するとテレビの世界を旅しながらクイズをする某番組のようなセットと紹介された2人とが現れた。ちなみにこの2人はメタい発言が許されている世界の住人なので呼ばれた時点ですべて分かっている。

「おや、僕を選ぶとはさすが見る目があるね。期待に応えてこの黒と白の世界に華を添えてあげよう!」

「いやそうじゃねーよッ、どうせこの設定ガバふわ時空に耐えられる世界観の作品がナルシ天国俺たちの世界ぐらいしかなかったってだけだろ。すーぐ陰鬱に走るんだから…」

「まぁそんなこと置いといて早速第一問にいってみましよう。一問目は小手調べも兼ねてサービス問題、"ナルシ天国"から植物に関する問題です。」



◎◎第一問◎◎

薔薇バラには多くの花言葉があり、本数によっても違います。例えば1本の薔薇の花言葉は「一目惚れ」「あなたしかいない」ですが、2本になると「この世界は二人だけ」になります。では999本の薔薇の花言葉は以下の3つの選択肢の内どれでしょう。

①私と付き合ってください

②永遠の愛

③何度生まれ変わってもあなたを愛する



「「これは楽勝。」」

 問題を聞いて二人は即解答を手元のボードに書き込んだ。伊達に薔薇背負ったり育てたりしていない。

「さすがですね、でもすぐ答えを言ってしまうとつまらないと思うので答え合わせは最後にしようと思います。せっかくなのでお二人読者の方にヒントをあげてもらえますか。」

「999本というこの上ない重さから考えて欲しい。両手と背中に背負っても余る量だぞ。

重すぎるわ。俺なら貰っても遠慮する。」

「僕はロマンチックだと思うけどね、素敵じゃないか。少女マンガの口説き文句にありそうだよね。」

「…はーいありがとうございます。では一問目の解答はここまで。次は二問目に移ります。二問目を出してくださるのはこの方! "この思いは桜のように"からいつきさんです。」

 コールされるとどこからか桜吹雪が起こりその中から仏頂面の青年が現れた。なおここに呼ばれたキャラはここ限定で元の世界観に関係なくメタ発言が解禁される。

「シリアスな話だがただただ植物繋がりという理由だけで呼ばれた樹だ。早く終わらせたいからさっさといくぞ。」

「ちょっと待て作者! 何で男しかいないとこにさらに男追加した? 理沙女の子もいるだろ。」

「それは「は? 男キャラしかいなくて飢えてる男たちのとこにかわいい女放り込む訳ないだろ」…ってことです。」

 樹はげんなりとした様子でくってかかる植木を見る。世界観が世界観なら撃っていたところだ。こんなところで無駄弾を使うのはごめんだからやらないが。

「まあまあ植木くん、嫉妬は見苦しいよ。恋人は登場しなくても僕という素晴らしい友人がいるじゃあないか。」

「違ぇーよッ! 友情ソレ恋愛コレは別だろ! 俺だって恋愛物のキャラクターみたいに女の子と出会いたいって話!」

「脳みそお花畑だな。この作者にそんな甘いの期待しても…まぁいい第二問出すぞ。」

 


◎◎第二問◎◎

三春滝桜(福島)、山高神代桜(山梨)、根尾谷淡墨桜(岐阜)は日本三大桜である。ではズバリ日本三大桜とは何?

①日本有数の桜の木

②日本有数の桜の名所

③日本の中で桜が多く植わっている場所トップ3



「知らねーよッ! おまえ難しいの出しただろ! 成瀬知ってるか?」

「あぁ、もちろん。全国に桜の名所は数あれどこれらの桜は特別だからね。国の天然記念物にも指定されているよ。」

「…締め切りだ。ちなみに日本三大夜桜など一口に桜の名所といっても色々な場所があるから気が向いたら調べてみればいいんじゃないか。じゃあな。」

 樹が面倒そうに手を振ると再び桜吹雪が舞ってその姿を消す。そして代わりに青い顔をした女性が現れる。

「女性キャラがいいとのご要望にお答えして次は"珈琲にかける信頼"より珈琲コーヒーを用意していた彼女です。」

「始めまして。まさかこのような形で再登場するとは思っていなかったので名前もないのですがよろしくお願いします。では字数も押しておりますので早速三問目。」



◎◎第三問◎◎

日本人は1週間に平均何杯コーヒーを飲んでいるでしょうか。

①約4杯

②約11杯

③約19杯



「…えーっと、おまえコーヒー飲むか?」

「そんなに飲まないかな。週に1回飲むかどうかってとこだね。でも飲む人は毎日何杯も飲むだろうし…」

 二人は彼女から目をそらして考える。すると彼女は二人の前にそっと置いた。

「どうぞお飲みください。毒なんて入ってませんから。」

 ヒヤリと冷えたきもに湯気のたつ香り高い珈琲。飲むとほろ苦さが心地よく舌に残った。

「ではそろそろ答えていただきましょうか。答えていただいたら次は四問目…自分を信じてがんばってくださいね。」

 はかなく笑うと珈琲の香りの中、彼女は消える。植木は隣の成瀬をひじでついて耳打ちした。

「おい、彼女、足、あったか?」

「はは…赤より青の方が似合いそうな人だったね、彼女。」 

「ほんとろくなの書いてないな作者!! 次! 次は元気な女性でよろしくお願いします!」

「じゃあ"生物の先生"から生物の先生に来ていただきましょう。ちなみに既婚者ですから惚れないように。」

 今度はぶわっと蝶が舞い、妙齢のカジュアルスーツの女性が現れた。キラキラと楽しげに話し出す。

「こんにちは、楽しそうな催しに参加できて嬉しいです。二人とも植物が好きなんですよね? 私もたくさん育てているんですよ。今はパンジーがとても綺麗に咲いてます。春は咲く花の種類が多くて本当に良い季節ですよね。」

「そうですね!」

 植木もつられて良い返事をするがキラキラと薬指に光る指輪が目にちらつく。

「時間があればゆっくり語りたいところですがないようなのでもう問題にいきましょう。」

 


◎◎第四問◎◎

血液型A型の父とB型の母からO型の子どもが産まれることがあります。では反対にO型の両親の子どもがAB型になることはあるでしょうか?



「生物で習った気がします。」

「あ、簡単過ぎましたか? じゃあヒントはいらないですね。」

「いえ、せっかくなのでください!」

「A型とB型の両親からO型の子どもが産まれる場合両親はAO、BOだね。」

「違ぇーよッ! おまえに言ってねぇッ!」

「ふふっ、楽しそうでいいですね。それではお時間です。ペンを置いてください。機会がありましたらまたお話しましょうね!」

 先生は最後まで楽しそうに笑いながら蝶に巻かれて去っていく。蝶もこれだけいると壮観だなと言わないが思った。

「それでは次が最終問題、第五問、"君へ青い贈り物~ブルースター"から僕に来て貰いました。」

 パッと一瞬青いフラッシュがたかれて出てきたのは若い男だった。また男かと植木は期待外れな顔をするが成瀬は演出が気に入ったようで目を輝かせる。

「僕と彼女がその後どうなったか、真実はどうだったのか、すべて読んだ方にゆだねます。それでは第五問! …僕にこの問題出させるの意地が悪いと思うんですけど。」



◎◎第五問◎◎

ヨーロッパでは結婚のとき"サムシングフォー"を身につけていると幸せになれるという言い伝えがあります。"サムシングフォー"とは"サムシングニュー(何か新しいもの)"、"サムシングオールド(何か古いもの)"、"サムシングブルー(何か青いもの)"とあと1つあるのですがあと1つは何でしょうか? 

①サムシングレシーヴ(何か貰ったもの)

②サムシングレッド(何か赤いもの)

③サムシングボロウ(何か借りたもの)



「こういうロマンチックなのはおまえの担当だろ成瀬!」

「あぁ、もちろん知っているさ! 君が結婚する際にはぜひ僕が用意してあげよう!」

「相手いねーよッ!」

「あははっ、じゃあそろそろ時間になります。次は解答になるので読者の方は答えを何かにメモっておくといいですよ。」

 荒れる植木を見て少々愉快そうに男は笑う。そして再び青いフラッシュがたかれた後は夢のように男の姿がたち消えた。そしてクレッシェンドのドラムロールがフィナーレを飾る。

「さぁ皆様ここまでお付き合いありがとうございました! 答え合わせに移りたいと思います。解答のあとにおまけでゲストの正当数とコメントもつけておりますのでそちらもよろしければどうぞお楽しみにください。」



◎◎◎解答◎◎◎ 

第一問 ③ 第二問 ① 第三問② 第四問 ない 第五問 ③


結果 

植木 2問正解

「いや難し過ぎだろ知らねーよッて問題ばっかりだったぞ。あと今回ので何か彼女いなくて飢えてるやつみたいな設定増やしたのは許さない。次の更新では女性キャラ出してもらう。」 

成瀬 4問正解

「今回はパーフェクトを逃したのも残念だけど僕の美しさについて語る時間があまりとれなかったのが1番残念だったね。まぁ久々に僕のファンの皆と会えて楽しかったからオールOKさ。」 



では皆様またどこかで。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私と読者と仲間たちのクイズ大会 ユラカモマ @yura8812

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ