第7話 【ネタバレ注意】マリオネットについて

「不為人」は、「人ならざる」つまり「人でなし」の意です。

「ひどい人間」ということではなく、江戸川乱歩の「人でなしの恋」のオマージュです。


 この章は、実は元々なかったのです。

 いえ、本編はあったんですが、初稿で、何故か前後この章が4分割になってました。加筆したらさらに増えて。


 1章を3分割で、というのが、今回はマイルールになっていたので(一話ごとの字数に差がある時点でルールもなにもあったものじゃないですが)、調整したら、1章分、浮いてしまったのでした。


 じゃあ、どんなサブタイトルつけようかな、と思った時に、「ベターハーフ」のアンサー的な意味合いで、謎解き要素も入れて、と思い付いたのが「人でなし」という言葉でした。


 最初、「ひとでなし」というルビをつけていたのですが、前述の通り、ダッシュをつけて並べると、他のサブタイトルとのバランスが悪いため、カタカナ語に。

 だったら「マリオネット」かな、とすぐに決まりました。


 章のラストで、「人形のように愛した」って、語られていることもありますが、ここに「マリオネット」を読みに当てたのには、別の意味合いもあります。


 佐和子さんを思念で操っていた希和子さん、という意味もあるし、それで言ったら、あの人も……。

 本編ラストのネタバレなのでハッキリ言いませんが。


 まあ「彼女の愛した」ってつけちゃってるんで、ある程度対象は絞られますけどね。






 今回オマージュした江戸川乱歩の「人でなしの恋」は、ホラー短編ですが、直接的な怖さというより、後からじわじわ来る系ですね。

 よかったら読んでみて下さい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る