ブーストサマー
水室二人
第1話 プレイヤー その1
創られた世界。
この世界は、何者かによって意図的に創造された世界。
人と魔物が敵対し、終わる事のない闘争の日々が続いている。
ギリギリのバランスで、人は生存している。
世界の各地に、迷宮と呼ばれる場所が存在して、魔物がそこから溢れている。
魔法という物が存在して、魔力という無限の資源が存在する。
レベルと言う物が存在して、戦い続けると強くなれる。
スキルと言う物があり、熟練度をあげると、上昇する。
「ゲームみたいな世界だったんだ・・・」
記憶が混ざり合い、前世の記憶を少しだけ取り戻した時に思ったのは、そう言う気持ちだった。
僕の名前は、仙石 仁せんごくじん、今年で10歳になる。
ここまでに、夢というか、何となく別の世界の事を感じる事があったけど、ここに来て前世の記憶と認識した。
そのことで、今の世界に関して、色々とおかしいと気づいた。ゲームのような世界に、転生したのかと思ったけど、違うのかもしれない。
そう仕組まれていた、意図的なものを感じる。
前世の記憶といっても、何かの特殊な技能を持っていたという経歴は無い。普通の日本人だったとおもう。弱冠、アニメ好きの漫画大好き人間だった気がする。思い出せば、今の世界は戦いが多いので娯楽が少ないです。前世では、アニメの中の存在だったロボット兵器が弱冠存在するのは、ある意味嬉しいです。
ただ、それに乗って自分が戦場に行くのは、気が引けます。
この世界、10歳になるまでは、幼年学校で基礎魔術と教養を習います。
魔物と常にたたかう日々なので、基礎魔術は大切です。
幼少から、魔力をつかう基礎トレーニングを行います。
基本的に、無属性魔法は、この世界全ての人が使えます。
10歳になる年に、スキル授与の儀式を受けます。
これは、人によって異なるスキルを受け取る儀式です。
この世界に存在する、システムという神から、スキルを受け取る儀式です。
僕は、その儀式の最中にいます。前世の記憶が混ざったのは、この影響でしょう。
この世界のスキルは、3つに分類されます。
トレーニングや、スキルスクロールというものを使用して覚える通常スキル。
スキル授与や、魔物を倒して得るポイントを利用して覚える特殊スキル。
個人に与えられる、特別な固有スキル。
スキル授与の儀式では、特殊スキルと、固有スキルが新しく授かる。
仙石仁 男 レベル10 魔力1000
一般スキル
・身体強化 L1 魔力制御 L1 遠見 L1 気配探知 L1
・無属性魔法 L5
特殊スキル
・加速魔法 第1階位 L1
・魔力回復 L1 1分ごとに1%魔力回復
固有スキル
・スキル編集 1文字
これが、今の僕のステータスです。
一般スキルに関しては、幼年学校の生徒であれば、覚えているものです。僕の場合は、それほど優秀でもなく、平均値です。
新しく授かったスキルを確認します。
加速魔法というのは、物体を加速させる魔法です。第1階位というのは、スキルの規模を現します。
1~5まであり、一度授かった位は他のスキルにも影響します。
今後、僕は第1階位のスキルしか習得できません。
第1階位は、幅が狭く、使いにくいといわれています。同じ加速魔法でも、作用する範囲が狭いと予想されます。
たとえば、生き物には使用できない。加速の回数は1度だけなどです。
自分のスキルなので、利用条件は理解できます。
次の運動に関して、速度を上げる。というのが、僕の加速魔法です。ただ、生物には使用不可能となっています。
今ひとつ、使いどころがわかりません。戻ったら、色々と実験する必要があります。
魔力回復は、あたりとされるスキルです。
世界に満ちている魔力を、人は取り込む事が出来ます。その速さは、まちまちで、大雑把に平均すると、1時間で1割回復するとされています。
1分で1%というのは、破格の回復力です。
スキルに関しては、国への報告は義務なので、結果次第では早めに最前線へ行くことになるかもしれません。過酷な世界なので、仕方ないです。早く、強くなる必要があります。
固有スキルに関しては、斬り札になるので報告の義務はありません。例外は時空系と精神系魔法です。
転移や魅了など、危険なものが多いので、これらは報告に義務があります。
違反すれば、死罪確定です。
スキル編集に関しては、スキルの内容を、一文字だけ改変できるみたいです。
これなら、報告の義務はありません。同じようなスキルの報告は、過去にも例があります。
使用回数は1回だけ。回数に関しては、偉業を達成すると増えるみたいです。迷宮のボスを倒すとか、希少ないテムを入手するのが条件みたいです。
思いついた事があるので、使用してみました。
その結果、恐ろしいスキルが出来てしまいました。
スキルの報告は、名前と階位だけで良いので、ばれる事は無いでしょう。
魔力回復 L1 1秒ごとに1%魔力が回復する。
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