train
春嵐
train
「エイム?」
「そう。エイム」
リロードして。構える。
「エイムって何?」
「おまえ、そんなんでこのゲームやってんのか」
「うん。エイム知らない」
「じゃ、これ撃ってみろ」
放り投げる。
「ほっ」
吸い付くようなエイム。正確無比な射撃。流れるようなリロード。
「で、エイムって何?」
たぶんこいつには、構えるとか狙うとかいう常識がそもそも存在していないのではないか。
「照準合わせだよ。要するに、狙いを定めるってやつだ。エイムってのは」
「狙いを定める。ほうほう」
「そもそも、おまえはそんなにどうやって正確に当ててんだ?」
「なんとなく、目の前に来たら撃つよ。もぐらたたきの要領です」
「そうかい」
鍛練にならないし、参考にもならない。
ただし。
「ほいっ」
「おわっ」
予想外のところから飛んできたものは、撃てない。
「エイム練習するか。こうやって分からんところから飛んでくるやつの」
「おお。練習。やるやる」
train 春嵐 @aiot3110
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます