私の悩みを聞いてくれ

足袋旅

カクヨムコン 6題目 私と読者と仲間たち

 小説家を志すにあたって、仲間の助けは大きいのだろう。

 文学部やら文芸部、小説家サークルなんかに所属して、同じ志を持つ者たちと切磋琢磨。

 なんてできたら良かったけれど、私は独り。

 誰かに評価してもらいたくても、周囲に自身が書き上げた小説を読んでもらうことは出来ない。

 いや友人がいないわけはないんだ。まあ多くはないけれど。っていうか少ないけど。止めよう。悲しくなる。

 とにかく私には真面目に品評してくれるようなのがいないだけだ。

 そもそも自分が書いた小説を目の前で読まれるのは羞恥や緊張が半端ない。

 小心者の私には無理だ。

 だからかつてはコンテストに応募して入賞するしかなかった。

 入賞じゃなくても品評を返してくれる出版社やレーベルもあるからそこを頼る。

 これしかないと思っていた。


 だけどそれは一昔前の話。今は違う。

 ネットに投稿すればいい。

 そうすれば読者を得られて、評価もしてくれる。

 まあ読んでもらえるとは限らないけれど、それは面白いものを書けていないという事。実力不足。

 なにをどうすれば面白くなるのか。

 そんなもの分かりはしない。

 データ?

 数学は苦手です。

 だったら方法はただ一つ。

 書いて書いて書きまくるだけ。

 そうすればいつかは面白いと思ってもらえるものに辿り着くことができる……はず。


 だというのにだ、ネット投稿には罠がある。

 仲間の存在だ。こいつが厄介。

 まあ仲間と言うかライバルでもあるわけだけど、他の投稿者のことだ。

 本当にアマチュアかと疑うくらいの作品を投稿する奴がいる。

 しかも更新速度が速い。

 おいおい、どうやったらそんなアイデアが湧いてくる。どうやったらそんな速度で書ける。

 いっちょ卑賤な私目にご教授してもらえませんかね。


 あとあれだ。

 投稿サイト自体も問題だ。

 ランキングってあれは駄目でしょう。

 ご丁寧に週間、月間、半年、年間、累計と分けて集計してやがる。

 まず一位を読むよね。読んだら二位だって読む。続けて三位だって読んじゃう。

 これを読んだらこっち、こっちを読んだらこれもってな次第だ。

 それが一、二話ならまだいいよ。すぐ読み終われるから。でも違うじゃん。

 何話あるんだよ。スクロールしていけば百、二百?

 阿呆か?

 それになんだ。フォローした作品の続きが投稿されたらお知らせしてくれるだと。

 馬鹿か?

 時間が無くなるだろうが。私の小説を書く時間を奪うんじゃないよ。


 はい。というわけで小説がいつまでたっても書けません。

 いや正確には違うな。長編が書けないんだ。短編とか一話完結なら書ける。

 ほらこんな風にってな具合で調度カクヨムコン用に投稿した作品が過去に五作品。

 読んで欲しいなぁ。あわよくばハート付けてほしいなぁ。ってな具合に宣伝もしてみる私。

 それはともかく………、いやマジでこれ読んでる人がいるならお願いしたいことなんだけれども、置いといて、だ。

 長編なぁ。私の性格的に書いていると前の方の話に齟齬がでちゃうんですよね。

 何故なら後からアイデアが湧いて来てそっちの方がいいかもとか思っちゃうから。

 その辺プロとかはどうなんでしょうね。

 最初から最後まで一貫して決めた道程を進むように書けるんでしょうか。

 だとしたら凄いなって尊敬の念がますます増すわけすが、それって私みたいに後付けしたくなる人間には小説家って向かないってことなのでは…。

 いや、まさか、そんなこと。

 ないよね?ないと言ってよ誰かさん。


 ま、だとしても小説を書くしかないんですけどね。他の職業に就いたって、私にとっての夢は小説家なわけですし、他は考えられないから。

 だからいつかは評価される長編を完成させなければならない。

 うん、目標はしっかりしてる。

 頑張ろう。

 と自己啓発してるうちにカクヨムコンで定められている文字数にも到達したね。

 じゃあ終わりますか。


 ここまで読んでくれてありがとうございました。

 いつか小説家としてあなたの目に触れられますように願いつつ。

 ではまたいつか。

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