日常と非日常のはざまで

@masareds

第1話 2021年バージョン浦和レッズの現状と今後

 今年、リカルド・ロドリゲス監督を招聘し、サッカースタイルを大幅に変更した戦いを標榜し今年のシーズンに入った。ただし、変わったのは監督だけでなく、昨年までレギュラークラスのマルティノス、エヴェルトン、青木、鈴木、武富、長澤、橋岡、レオナルド、そして柏木というそうそうたるメンバーがチームを去った。加入したのは、J1から西、金子、田中、J2から明本、小泉、塩田、新人の伊藤、大久保、鈴木、藤原らである。

 確かに「名前」からは、大幅な戦力ダウンは必至である。J1リーグも第5節が終了した今現在、1勝2分け2敗、勝点5の12位である。5試合で奪ったゴールは3点、CK1点、PK2点といずれもセットプレーからであり、流れの中でのゴールはまだ奪っていない。

 ボールを保持するスタイルに変更したが、なかなかゴールエリアに入っていけず、決定的なチャンスも多くは作れてはいない。これが今のレッズの現状であり、立ち位置である。当然といえば当然だ。監督、選手も変わり戦術も変わる。開幕5戦で全く別なチームができるはずがない。流動性やコンビネーションは一朝一夕に確立できない。おまけにエースの興梠、移籍で活躍を期待していた西、去年ブレークしたトーマス・デンがいずれも怪我でほぼ試合に出ていない状況だ。

 それでは、やはり今年のレッズも低位低迷か?結論は、「まだまだ良くなる」だ。

その理由の一つ目は、昨年までのリアクションサッカーでなく、自らボールを保持しポゼッションして主体的に戦うという目指すベースがあるからだ。それとリカルド・ロドリゲス監督の言動を見ていると、ブレないところとリアリストの両方をまかせ持っている点である。二つ目は、選手が大幅に若返ったという点だ。流れの中で得点を取っていき勝利をかさねていけば、若い力の勢いが倍増される可能性を大いに秘めている。また、ある面チームメンバーの力が拮抗しているため、チーム内での争いもあり、モチベーションは高く維持できるはずだ。三つ目は、5試合の戦い方に「可能性」を感じるのだ。ゴールエリア近くまでいき、そこから縦への意識、裏抜け・サイドチェンジ・ショートパスのコンビネーションが発揮出来たら、また、DFからのつなぎで中盤でボールを受けたとき、横パス・バックパスでなく、前を向いてスペースや縦へのパスが入れられたら、そして、数少ないが決定機を決めきれていればという「可能性」を十分秘めているのだ。加えてもう少しで、興梠・西・トーマス・デンも帰ってくる。今あまり試合に絡めていない、武田・伊藤涼太郎・大久保・藤原といった楽しみな選手もいる。

 今年は、しっかりとリカルド・ロドリゲス監督のサッカーを落とし込んで、J1の上位に位置できる、戦術スタイルと選手達のレベルアップに努め、来年以降花を咲かせてもらいたい。さて、次節は、王者川崎フロンターレをホーム埼スタに迎える。お互い中3日のゲームである。レッズには、負けてもいいからリカルド・ロドリゲス監督のサッカーを貫き通して、フロンターレを驚かしてもらいたい。前から果敢にプレスをかけて、ボール奪取し、縦に速く攻めて流れの中でゴールを奪う。そして、できればフロンターレにあまりシュートを打たせないよう前から徹底的にプレスし先にゴールを奪い失点しない、そんなゲーム展開を夢見ている。スコアレスドローではダメだ。流れの中でゴールを奪いながらの引分ならOKだ。果敢に闘う姿を見せてくれ。

 


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