♂歯科助手ですが探偵も始めました
THEO(セオ)
第一章
『0、妹が俺を好き過ぎる』
「お兄ちゃん、だぁい好きっ!!」
よくある話だが、五歳年下の妹、
「おっきくなったら、お兄ちゃんのお
どこへ行くにも俺の
お決まりの「妹なんか連れて来るなよ。足手まといじゃん」という
イライラして芽衣に当たってしまったこともある。
「なんでそんなにべったり付いて来るんだよ?」
「お兄ちゃんにカノジョができたら困るから
「はあ? だから、なんで?」
「おとなになって、お兄ちゃんのお嫁さんになるのは芽衣だもん」
ピッキーン、と俺はキレた。
「うっざいなぁ。血の
ショックを受けて泣き出すだろうと覚悟していたのだが、芽衣は特に表情を変えるでもなく、
「
ショックを受けたのは俺だった。
いや、ちょっと……何にショックを受けたのか
まあ、今にして思えば、小学六年の俺、可愛くて出来も良い最高の妹に、よくもあんな冷たい事が言えたものだと感心する。
というか、なんであんな
芽衣は赤ちゃんの頃から
芽衣は美少女だ。それも、アイドル級の。
芽衣は
若干しか困らなくなったのは、俺も
五歳離れているお陰で、俺が小学六年生で芽衣が一年生だった時以外は学校が同じになることは無かったし、中学以降の俺は特に親しい友達も出来なかったので、学校にいる以外の時間を芽衣に
芽衣の言葉は年々変化していった。
「お兄ちゃん、だぁい好きっ!!」
「おっきくなったら、お兄ちゃんのお嫁さんになるの」
「お兄ちゃんにカノジョができたら嫌だなぁ」
「お兄ちゃんの世話は私がしてあげるね」
「お兄ちゃんには私が付いててあげないと」
「しっかりしてよ、お兄ちゃん」
「お兄ちゃんは芽衣がいないと何もできないんだから」
「でも、お兄ちゃん頼りにしてるよ」
「お兄ちゃん、ずっと芽衣と一緒にいてね」
「お兄ちゃん、芽衣が困ったら助けてね」
「やっぱりお兄ちゃん大好き」
芽衣のブラコンは、俺がひきこもりになってからも変わらなかった。
◆◆◆
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