第3章

新しい楽園。 3


落ちました。落ちました。

落ち着いて、寡黙に生きてきました。

日々、真面目に欲にも負けず、

無駄な贅沢もせず、純潔を守り、身体に良いものを多く食べてきました。


なのにも関わらず落ちたのは何故でしょう?


私が悪いのでしょうか?

私を取り巻く環境が悪いのでしょうか?

私が作ってきた人間関係が悪いのでしょうか?


今はもうどれが悪くても関係ありません。

わたしはこれからどのように生きていけばいいでしょうか?

また季節が巡り、暑くなり寒くなりちょうど良くなります。しかし、どんな時でもわたしの心は晴れることはありません。そんな時に夢を見るのです。私が幸せな日々を送っている夢。私が落とさなければ可能性があった幸せ。ずっと夢の中でいいのに、なんて、朝が来ずずっと夜のままでいてほしいと願うのです。そんなものは叶いませんが。

あの子がどうか楽園にいることを願うしか、落とした私に出来ることはありません。

きっと、またここに来て何かお話をすることになると思います。だって、人生は続くのですから。

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