第5話
それに、この二人は、音楽を、聴くことが、大好きなので、「音楽鑑賞記録」なるものを、ノートに書いていっているのですよ。誰の何の曲を、聴いたのかということを、時系列で、書いてゆくのですよ。トータルで、何千何百曲、聴いたか、という、事実を、すでに、記録しています。この二人は、同じCDを、複数枚、買ったりします。そうすれば、そのCDとの、思い出が、できるからです。そのCDとの、思い出が、増えるからです。買えば、買うほど、そのCDと、仲良く、なれるからです。先日は、平井菜水の「手のひらの短編集」というアルバムを、また、新たに、買ってしまいました。この二人は、お金持ちなので、あえて、こういう、面白いことを、やるのですよ。もちろん、同じ本も、複数冊、買ったりします。数か月前に、この二人は、平野啓一郎の小説「空白を満たしなさい」と、加藤和也のエッセイ「美空家の歳時記」を、また新たに、買いました。こういう買い物は、実に、実に、楽しいことだな、と、思いました。買えば買うほど、その本と、仲良く、なれるからですよ。その本との、絆が、より一層、深くなるからです。音楽も、読書も、この二人にとっては、もう、楽しくて、面白くて、たまりません。やりだしたら、もう、止まらないぐらい。
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