第48話 カワムツ釣り

 渓流釣りを始めたいと思った。

 しかしいきなりイワナやヤマメを釣るのはハードルが高いと思って、まずはウグイやオイカワを狙ってみることにした。

 あまりお金はかけたくない。4.5メートルの渓流竿とウェイダーは持っているので、それを使うことにして、餌と仕掛けを大手釣具店で購入した。

 餌はサシ。ハエの幼虫だ。

 ミチイトはナイロンの1号。ハリスは0.4号。これをヨリモドシで結ぶ。針は袖2号。

 オモリは小さなカミツブシ。これに目印をふたつ付けた。

 高麗川へ行く。透明な水が流れている。流れはおおむね穏やかで、安全に釣りができそうだ。

 本流で釣り始めたが、まったくアタリがない。魚影も見えない。

 支流へ移動したら、小魚の群れが視認できた。

 そっと近づき、仕掛けを流す。

 すぐにつん、つん、というアタリがあった。小さなアタリだけど、心地よい。すっと竿をあげると、軽い抵抗のあとで、10センチほどの銀色の魚が釣れた。腹部は赤い。

 ウグイでもオイカワでもなさそうだったので、ネットで調べたら、カワムツらしいとわかった。

 少しずつ移動しながら、高麗川の支流でカワムツを釣り続けた。つん、というアタリがあって、魚が餌を運ぼうとする。軽く合わせて抜きあげると、ぴちぴちと動く小魚が釣れる。

 体長10から15センチくらいのカワムツが釣れ続ける。

 20匹くらい釣って満足した。

 帰宅後、カワムツが食べられることを知った。淡白な味で、塩焼きや天ぷらにすると美味しいらしい。

 今度釣ったら天ぷらにするのもいいな。

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