スマホ中毒な私

スマホ中毒


―――


 気分に波のある私は、心療内科の先生にいつも言われていた。規則正しい生活をするにはスマホやパソコンのブルーライトを使わないようにと。何でもブルーライトを浴び過ぎると生体リズムに支障をきたしたり、質のいい睡眠が取れなくなるらしい。


 セロトニンを増やすには朝早く起きて日光を浴びる事。別に外に出る必要はなく、ただ部屋のカーテンを開けるだけでいいらしい。


 そして夕方から夜にかけてメラトニンが分泌されて、心身をリラックスモードにする事で自然な眠りを促す働きをするそうだ。その時にスマホやパソコンのブルーライトを浴び続けると逆に頭が冴えてしまい、起きている状態から睡眠状態に移行するのに時間がかかるという事だった。


 リラックスモードにするのに最適な行動がお風呂に入る事。そこでスイッチして、二時間後くらいに寝るのが一番良いらしいが、スマホ中毒な私はそんな簡単な事が中々出来なかった。


 何故なら趣味で書いている小説を書く時間が夜だからだ。昼間でもアイディアが出る時はあるが、夜の方が集中して書けるのだ。なのでついついスマホやパソコンを使ってしまうのだ。先生のアドバイスでは使うのなら画面をナイトモードにした方がいいとの事だが、ナイトモードだと見にくいのが難点でやっぱり普通の画面にしてしまう。


 そういう事で、私は先生の言う事を一ミリも守っていない。(自慢気に言う事ではない。)


 そのせいで気分の波は中々良くならず、病院に行く度に先生に同じ事を口を酸っぱくして言われていた。(自分が悪いのだから仕方がないが。)


 それとスマホを使うもう一つの目的はゲームだ。

 どう⚪つの森とリ⚪ックマ農園にハマっていて、アイディアに息詰まった時や書きたい気持ちにならない時にやってしまう。下手したら一日中スマホを弄っている時もあるくらいだ。


 そんなこんなで私は正真正銘のスマホ中毒者である。

 気分に波のある気分障害のくせに、早く病気を治したいと思っているのに、ついつい使ってしまうのだ。

 ブルーライトも浴びまくりで、寝る時間はいつも丑三つ時。起きるのは昼近くで、朝早く日光を浴びるなどとてもとても……


 というか、こうしてつらつらと並べていくと私って何てダメ人間なのだろうか。(今更か。)


 でもこの生活が体に染み付いてしまって、中々直す事が出来ないのだ。ある意味、規則正しい生活をしているのかも知れない。



「あーあ、私って本当に病気治す気があるのかしら……」


 ついこんな一人言を漏らしてしまうのも仕方がない事だ。


 朝早くに起きて日光を目一杯に浴びてその光の下で小説を書く。どんなに気持ちの良い事だろう。私にそれが出来るのは一体いつになるのだろうか。(いや、それを言う前に努力しろ。)



「……取り敢えず、頑張ろ。」


 そう呟きつつも、今も夜中に一生懸命スマホと睨めっこしながら書いているのだから、救いようがない。



「やっぱりナイトモードにするべきか……いや、逆に目に悪い気がするし……」


 こんな私は立派なスマホ中毒者である。



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