ステータス偽造

 ふと、思ったけどさ、俺のステータスかなり強いじゃん。見られたら魅了が効かない状態異常無効スキル持ち&異常なまでの成長補正持ちという半端じゃないスキル持ってる上に、初期値100なのにその倍以上の200のステータスを持ってて、ほんで、ユニークスキルを器用貧乏と魔石生産と二つ持ってて、エクストラスキルで武器マスターと四大元素魔法に混沌に読書家に気配完全支配にと。うん、なるほどね。


 あれ?これ、他の人に見られたらやばくないか。特にこの国の人に見られたら絶望じゃない。普通にヤバいだろ。絶対奴隷の首輪的な物嵌められるやろ。

 そうなると、ステータス偽造系スキルが欲しいな。というか無いと困る。無いと詰む。

 てなわけで、ステータスを偽造したいと念じること。

 約3分。


 ステータス偽造LV1を獲得しました。

 よし、スキルゲット。

 やっぱり成長補正は素晴らしいね。こんなに簡単に手に入るなんて。


 てなわけで、早速ステータスを偽造していきますか。

 と、思ってたけど何故かステータスの数値しかいじれない。

 いや、多分スキルのLVが低いからだと思うけど・・・・・・。悔しい。

 そうなると、ステータス偽造のLVを上げないといけないかな。

 思いつくレベルの上げ方はただひたすらステータスをいじりまくるとか、鑑定をされ続けるとか、ぐらいかな?

 この中で取り敢えず一人で、できそうなのは前者だな。

 てなわけで、ステータスをいじりまくろう。さあ。頑張るぞ俺。


 5分後


 偽造のLVが上がりました。

 LV2になるとノーマルスキルとエクストラスキルをいじれるようになった。


 だけど、これじゃあユニークスキルが偽造できないから

 偽造出来るまでいじりまくること、2時間。


 偽造のLVが上がりました。

 偽造のLVが上がりました。

 偽造のLVが上がりました。

 偽造のLVが上がりました。

 偽造のLVが上がりました。


 スキルのLVが7まで上がった。


 ぶっちゃけ、ここまで上げる必要はない気も一瞬したが相手が高レベルの鑑定を持っている可能性を踏まえて7まで頑張って上げた。ラッキーセブンだ。でも流石に疲れた。ステータスの見過ぎで頭おかしくなりそう。少しステータスがゲシュタルト崩壊してきた。もう、頭の中ではステータスがグルグルグルグルしている。


 でも、その結果、ステータス偽造でいじれるようになった物だ大分増えた。


 具体的には、名前、性別、年齢、種族、称号、ステータスの数値、ユニークスキル、ノーマルスキル、エクストラスキルの八個である。


 ほんでまあ偽造したステータスがこれだ。


 名前 ユウ

 性別 男

 年齢 13

 種族 異世界人

 HP10

 MP10

 攻撃力10

 防御力10

 魔力10

 俊敏10


 ノーマルスキル

 剣術LV1 状態異常耐性


 称号

 召喚に巻き込まれし者


 こんな所かな、そもそも召喚されてすぐ魅了をかける国なんてキナ臭くて信用できない。

 もっと言えば魔王が来た大ピンチとなってるのにあのクソ王は肥え太り宝石をジャラジャラ付けてたし、確実に困ってないだろクソ王め。

 てなわけで、出ていくのが1番だ。

 そうなると、このステータスはかなり理にかなってると思う。わざわざ一般人と変わらない人を使うわけないし。城の人達が無理やり城から追い出してくれるかもしれない。

 まあ、でもその可能性は低そうだけど、出てかされたら、ラッキーぐらいかな。

 多分口封じだったり、見せしめで殺すとかの可能性が高そうだけど。それならそれで、俺のこの弱ステータスで侮って、逃げやすくなるだろうし、いやでも、流石に見せしめで殺すはないか、常識的に考えていきなりクラスメートだった人が弱いって理由だけで殺されたら。国の事を信じれなくなり、勇者様方もといクラスメートがこの国を疑い逃げ出す可能性が高いしね。

 うん。こうやって考えてみると結構良さげやな。


 グ~~~


 あ、ヤベ、お腹が減ってきた。というかお腹の音が鳴ったの恥ずかしすぎる。


「勇者様、お腹がすきましたか?」

 メイドさんが俺にそう聞いてくる。やっぱりお腹の音聞こえてたか、恥ずかし。


「あ、はい」

 少し恥ずかしさで、顔を合わせられないんで、少し顔をそらしてそう言った。


「でしたら、何かお持ちいたしましょうか」

 メイドさんが素晴らしい提案をしてくれる。つか、俺が恥ずかしさで顔をそらした事に触れないでくれるメイドさん優しい。


「あ、お願いします」

 もちろん、お願いする。


「分かりました、では、少々お待ちください」

 そう言って、メイドさんが部屋から出ていく。


 うん。本当にありがたいわマジで。腹が減っては戦は出来ぬというし。お腹が減ってたら力も出ないからな。

 しかし、ご飯が届くまでの間何をしようか、あっそうだ、スキルアイテムボックスぐらい取っとこうラノベに必ずと言っていいほど出てくるし。何かと便利そうだし。

 てなわけで適当に椅子持ってアイテムボックスに入れたいと念じる。


 3分後

 アイテムボックスLV1を獲得しました。

 結構簡単に手に入った。流石だな成長補正。


「勇者様、お食事をお持ちいたしました」


「ありがとうございます」

 お礼を言って、届けてもらったご飯もといステーキとパンとサラダを食べる。

 かなり美味かったです。

 お腹も膨れたし、早速次のスキル獲得に励もうと思ったら。


「あのう、勇者様お願いがあります。この国から逃げて下さい。そしてこの国の悪行を各国に広めてください」

 と、メイドさんが俺に頭を下げて言った。

 ――――――――――――――


 補足説明

 なろうの方の感想で空間魔法を取らないのかと聞かれました。

 私の中で空間魔法を獲得したとしてもアイテムボックスとしか使わないので、アイテムボックスを取らせました。

 後、何となく、空間魔法を使ってアイテムボックスのように物を収納するにはかなりのレベルが必要ってイメージがあったので、そういう修行をし始めるといくら成長補正があるとはいえ時間もかかりますし、止めました。

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