豚喫茶

日本語破綻者

豚喫茶

ここはある星の世界のワールドの喫茶店その名も豚切ったではなく豚喫茶。ここで早口言葉を豚喫茶で豚切ったで豚汚い。豚喫茶豚切った豚汚い豚来たな。

カランコロン。「ハイいらっしゃいぶひ」

 そうここは店主が豚なのである。二足歩行の豚。しかしそれは店主に限った事ではない。お客も豚人間の客が多いのである。多数派である。だが、気になるであろう。多数派という事は少数派はどうなのかと、そうそれは他の二足歩行の人間である。豚以外の。それはこの喫茶店を訪れる人間模様を観察していれば、いずれ自ずと見えてくることであろう事は誰の目にも明白であろうことは確実であろうことは事実であると確信して言えるであろうことは間違いがないと思い込みたい拙者である。ちなみに拙者は三人称視点とかいう奴なのであろうか。そこの視点についてはよく分かってはいない。

「マスター。豚丼を」

「ハイよ。今日死んだばかりの新鮮な豚だ。共食いだぜ」

「やめてくれよ。俺が食うのは豚は豚でも只の豚だろ。俺達は選ばれし二足歩行の豚なんだ。一緒にしないでくれよ」

「冗談だよ。ぶひ。おっとつい語尾にぶひがついてしまう。昔の癖かな。あるいは遺伝かな」

「俺達選ばれし二足歩行の豚は遺伝なんかで縛られはしないんだ。もうそんな話はやめてくれよ。マスター。飯が不味くなるぶひ」

「そうだな。来て早々。SO!SO! 悪かったな」

「まあ、たまにならいいさ。昔を語らうのもな」

 俺達豚は豚人間はある日突然変異で豚人間になった。知性を持った豚人間に。

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