第37話 木島取締役
遠藤専務らが退出した専務室で
「大場さん、準備出来ていますか」
「はい、いつでも」
「ではお願いします」
そう言って、木島取締役は部屋を後にした。大場秘書に手抜かりはない。遠藤専務はパソコン音痴、俺も毎回苦労させられる、何せパソコン画面で説明すると、その都度拡大鏡を取り出す。
で、プロジェクターで説明しようとすると、いちいち面倒くさい、と。兎に角俺に分かるように説明しろ、数字とか表はどうでも良い。上手くいっているのか、いないのか、答えはイエスかノー、だ。
仕方がない、遠藤専務の年齢はパソコンに見放された世代。ましてや、ここ10数年のパソコンを含むネット社会は、時代の遺物となった遠藤専務の頭では理解不能だ。
俺も仕方なく遠藤専務に従っているが、出来れば離れたい。しかし、創業者から、あれは馬鹿だが、良いところもある、助けてやってくれと頼まれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます