また会う日まで
ジュン
第1話
「明日、卒業式だね」
ユイはそう言って、視線を落とした。
「ああ」
僕は、そう言って、空を見上げた。
「また、会える……?」
ユイは、悲しげな表情をしている。
「会えるよ、きっと」
僕はそう答えた。
僕は、続けて言った。
「『出会いは別れの始まり、別れは人生の始まり』って言葉知ってっか……?」
「もう、会えないってことだね」
ユイはそう言った。
「そうとも言えないぜ」
「…………」
「『輪廻の日記』って知ってっか?」
「『輪廻の日記』……『アンネの日記』なら知ってるけど」
「日記ってさ、過去のを読んでると、しばしば同じこと繰り返してるもんだよ。リフレイン-パストっていうか」
「…………」
「未来の『輪廻の日記』に、絶対、ユイ出てくるよ」
「…………」
ユイは泣いた。
「その『輪廻の日記』に、私に見せられないようなこと書いたらダメだよ!」
ユイは笑顔になった。
僕は、ユイが言いたいことがわかった。
「悟り」の境地だ。
終わり
また会う日まで ジュン @mizukubo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
言語認知物理学/ジュン
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
言語認知物理学/ジュン
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
言語認知物理学/ジュン
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
言語認知物理学/ジュン
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
言語認知物理学/ジュン
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます