最強能力者が、最弱へと成り下がる
みり
プロローグ
<東京都心部>
人が集まりやすい休日の昼間、突如として轟音が鳴り響き高層ビルが崩れていった。
そして現れる謎の集団。その全てが能力者だと、分かる。
そしてヤツラは敵意のない人々に攻撃を仕掛ける。人々は逃げ戸惑い、混乱に見舞われた。
そんな中、立ち向かう能力者も多数いたが、悉く倒されていく。
俺はそれを見ながら一本の電話を待っていた。そしてようやく、電話が掛かってきた。
「さて、行くか。」
俺は立ち上がり、戦いの場へと赴く。戦場では沢山の人が倒れていて、血溜まりがそこら中にあった。
そして沢山の悲鳴や断末魔が聞こえてくる。俺はその中を進みやがてソイツと対峙する。俺は楽しそうに言う。
「はじめまして、クソ野郎。」
その瞬間、戦いの幕が上がる。
倒しても倒しても湧いて出てくるゴミたちを俺はただ倒すだけ。ただそれだけの仕事をやり続ける。いつしか、ゴミが無くなったとき、ようやくソイツが前に出た。
「ようやく前に出たな。」
するとソイツは、体を屈ませて言った。
「今はまだ、その時ではない。」
そして跳躍し、戦場から去っていった。
これが俺の物語の始まり。そして、世界をかけた戦いの始まりでもあった。
この世界には能力というものが存在する。いわば異能の力だ。そして、その能力を使って人々は生活している。それが当たり前の世界。世界総人口の約7割は能力者なのだ。だからこそ、世界で起きる犯罪行為は、基本、能力者しか起こさない。能力者に対抗できるのは能力者だけ。これは、世界を守るために日々戦い続ける者たちの物語である。
5年前、ある大きな戦いで人々は窮地に陥った。対抗した能力者たちも次々とやられ、世界は終わったかに思えた。その時人々を救った1人の能力者がいた。彼の者は圧倒的な強さで敵を蹂躙し、世界に安息をもたらした。人々は英雄と称え、いつしか「最強能力者」と呼ばれるようになった。しかし自身の実力に自信がある者たちは納得がいかず抗議の声を上げた。それに呼応するように「能力者会館」が声明を出した。「能力者会館」とは、能力者をまとめ、事件や犯罪などが起きたときに能力者を向かわせ解決に尽力するそしきのことだ。事件や犯罪などを解決してきた多くの能力者が「能力者会館」に所属している。その「能力者会館」はこう声明を発表した。
「能力者同士を戦わせ、その実力をはっきりさせる。」
そうして作られた制度が階級、段位による実力の判断。人々の反応はあまりよくなかったがこれからの安全に繋がることを理解し、不満も無くなりむしろ自分たちを救った能力者が本当に強いのかの、証明になるので楽しみにする者も居たくらいだ。
そうして「10級能力者」〜「1級能力者」、「初段能力者」〜「終段能力者」という格付けができた。その階級、段位よりも上で、最強の称号である「Ability-KING」そして今回決められるのは初代「Ability-KING」である。戦いを制した者が最強の称号を手にする。この戦いは世界中で公開される事になり世界の人々が観戦しながら最強決定戦は始まった。
その結果全てを捻じ伏せ彼が最強能力者「Ability-KING」の称号を手にし、全ての人々に認められた。
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