第4話 家族

 ハリスが5才になって間もないある日のこと。

俺は稽古の休み時間を使いハルエス家の子供と遊ぶようになった。

 最初はお互いうどうどしてたけど打ち解け、なにかの紐が切れたように、本音で喋るようになった。


その子の名は「ネイ・ハルエス」


ハルエス家による、長男らしい。

 そして、ネイと共に村のお手伝いをしたり、一緒に外で簡易的なゲームをして楽しんだり、とても充実した日が続いた。


 俺が今暮らしているマスカル村は、山の谷間にあって、雨もよく降り、食物も健康に育つ良い地形にあるようだ。


そして、いつものように、ネイと村で鬼ごっこをしていると


「ねえ、ハリス!近くの森で鬼ごっこしない?」


「いいよ!森か。魔物もあまり出ないと思うし、行こっか!」


「やった!いこ!ハリス!」


 ネイは俺の手を強く掴み森へ一目散に向かった。

俺は驚いた。


 自然豊かな草と何も細工されてない木々達。見慣れない植物も多くあった。

 そこに小さな川が流れていて、そこに動物たちが水を飲みに来ていた。


 その中で一番驚いたのが、動物たちはネイを見て近寄って来て、ネイと戯れだしたのだ。

 俺は驚いた様子で


「……凄いね!ネイってなんで動物達と仲がいいの?」


「……ああ、それはね、ある日。一人でここの川に遊んでた時、怪我してた動物を助けたんだ。

そしたら他の動物も集まってきて、そしたら見て通りの関係になっちゃったんだ。」


 ネイは照れくさそうにそう言った。


「ネイらしいね!僕も動物たちと仲良くしたい!」


ネイは


「いずれ仲良くなるよ!僕みたいにね!そろそろ戻ろっか!ハリスは稽古あるんでしょ?サボったら痛い目あっちゃうかもよ?」


ネイは笑いながら、そう言った。


「げっ!午後から稽古だ!早く行こ!ネイ!」


もし、遅刻したらと考えたら血の気が引いた。


「ああ!じゃあ動物たちまた明日ね!」


 動物たちはネイたちが見えなくなるまで、可愛い目でずっと見ていた。

 そして、マスカル村に帰りネイは畑の手伝いに向かい、俺は稽古をしに我が家へ戻った。


「お!ハリス。お帰り!楽しめたか?」


「うん!すごく楽しかった!」


父さんは笑いながら、大きな手で俺の頭を撫でてくれた。


「よし、稽古を始めようか、ハリス。」


そして、いつも通り稽古が始まった。

 父さんの建前は国家騎士そのもの。隙が一切見えない。

 父さんは素早く反応できるよう、トントンとリズムを取るかのように、的確な間隔でジャンプしている。とても勉強になりそうだ。


そして、夕方まで稽古は続いた。


「ハリス。お前腕を上げたな。父さんも若干戸惑ったよ。始めた頃より、騎士の風格が出てきたようだ。その調子で頑張るぞ。」


「ありがとう。父さん。僕頑張るよ。」


「よし、いい子だ。夕飯の時間だ。モリアが用意してくれてるはずだ。」


 そして、家の中に入り、今日あったことを話し盛り上がった。この家庭がいつまでも続いたらいいのに。と不意に思った。


 そして、4年後。ハリスは9才に上がっていた。

その間に、ハルエス家の間で第二子。次女が生まれていたことを知った。俺が2才の時に既に生まれていたらしい。


「ネイのやつ、言わずに隠してたな?」


と、内心では嬉しいという気持ちが沸き起こった。


 俺が9才ということは、ハルエス家の次女は7才ぐらいになるだろう。

 まだ会ってないから一目でも見てみようと、

ネイの所へ向かった。


(トントントン)


「はーい!ってハリスじゃん、どうしたの?」


「…ネイ!僕に妹隠してたな?」


「……あ!だってハリス稽古で忙しいから言う場面なくて、なんかごめんね。」


「あ、それなら、別にいいよ!」


(どれどれ、俺が美人がどうか確かめ……。)


「兄ちゃん!どうしたのって、、兄ちゃんがお世話になってる人だ!」


(やばい、天使だ。クリっとした目に、艶やかな銀髪でショートヘアー。俺の胸の中を貫いた気がする……。)


「は、初めまして、ハリスです。お名前は?」


「わ、わたし?私の名はリフィ!リフィ・ハルエス!これからよろしくお願いします!」


(もう、、可愛いらしいっ!惚れちゃうかも……。)


「あ、良かったら昼ご飯食べていきませんか?」


「え、いいの!?」


「こら、リフィ。ハリスが困って、、って目輝かしちゃってる。」


 そうネイは笑いながら、しょうがないなぁと思いながら笑顔になった。

 リフィは俺の手を掴みながら、昼ご飯をネイとリフィとそして、ハルエス家の料理を一緒に食べた。


「ご馳走様でした!とても美味しかったです!」


「あら、嬉しいわ、また来てもいいのよ。」


「そうだぞ、いつでも来ていいからな。」


そうネイとリフィの父親と母親が言った。


「ぜひ!では僕は稽古があるので!これで失礼しますね」


「頑張ってね!」とリフィは言ってくれた。


(可愛い子に応援されるなんて稽古が捗るなぁ……。)


「では、さようなら!」


「また来てねー!」と手を振りながらネイとリフィは見送ってくれた。




よし、全員守れるように頑張らないとな!




魔法の書は5割を読み終えた。



そして、父さんといつも通り稽古をした。


終わった後、父さんは


「ハリス。三年後は学校に通ってもらう。

国公立剣術魔術学園に行く気は無いか?」


(……学園!?そういえば忘れてたな。)



そして、俺は過去のトラウマを思い出してしまった。




「システム」

 ・4年間剣の鍛錬により、レベルとパッシブスキルが上昇しました。

レベルが100に達したため追加ステータスが入ります。

新スキルを取得しました。

MPが無限になりました。

 ・称号「努力の賜物」を獲得しました。称号解放により、ステータスに能力が上乗せされます。

 ・称号「駆け出し騎士」が「二級騎士」にパワーアップしました。新たに追加ステータスが付与されます。

 ・レベルが上限突破し、レベルが200まで解放されました。


《STATUS-ステータス-》

名前:ハリス・ファルティ

レベル:105

種族:人間

年齢:9才

身長:135cm

所有ゴールド(G):0

職業:不明

称号: : 獣の討伐者・ストーンブレイカー・メンタルハート・死の狭間を超えし者・転生者・二級騎士・努力の賜物

属性:火、水、木、光、闇

スキル:異空間バッグ・全能力上昇Ⅰ・抜剣の恒星 New

HP 10500

MP ∞

STR 8750

DEF 9650

AGI 8560 素早さNew

パッシブスキル:経験値倍増Ⅱ・攻撃強化Ⅷ・防御力強化Ⅸ・敵意感知Ⅴ・魔物感知Ⅴ・全属性適応・全言語読解・剣の技能上昇Ⅹ・魔法技能上昇VI・不意打ち・状態異常無効・ステータス補正・能力鑑定 ・付与魔法Ⅲ・危険察知・自動回復・隠密・透明感知



自動回復・隠密・透明感知 New

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