「彼女なんだからお弁当作って」→陰キャ女が罰ゲームで金髪ヤンキーに告白した結果w【スカッとする話】
雲川はるさめ
第1話
「彼女なんだからお弁当作って」→陰キャ女が罰ゲームで金髪ヤンキーに告白した結果w【スカッとする話】
「キャーッ!」
「ああああっ!」
「わ、私のiPhoneがっ!」
金髪ヤンキーの不良くんの手によって、
床に叩き付けられたのは、3人のDQNギャルが
肌身離さず持っていた大事な3台の携帯
だった。
私の名前は山野ユナ。現在高校I年生なのだが。お昼休みの校舎内。1年4組の教室で
ギャル3人に取り囲まれ、今、私は超のつくピンチに陥っていた。陰キャな黒髪女子である私が金髪やハイトーンの茶髪女子にガン飛ばされていた。
「とっとと、3組の教室に行って西野くんに好きだって言ってきなさいよ」
「早くしなよ!」
こ、怖過ぎる。
思い返せば。今から遡ること2週間前。
同じクラスのギャル3人に
今度の定期考査ヤバイからーに始まり、
うちら授業中、寝てたりネイルしたりでノート取ってないからぁ、と飛躍し、
詰まるところ、
数学のノートやら英語のノートを貸してくれと
言われた。仕方なく貸してあげた。
だけど、返ってこなかった。
それだけじゃない。貸したノートの中身が
「分かりにくかった」
「読んでも理解不能だったわ」
「あんたのノートの中身が良くなかった
「ノートのせいで赤点取って補習受ける羽目になったの!つまりね、カラオケ行ったりして遊ぶ時間が無くなったのはあんたのせい!」
ええええ、と思った。
ちゃんと勉強しなかったのがいけなかったんじゃん、と言い返したかったのだが、
恐くて何も言えなかった。
その腹いせに。
3組にいる金髪ヤンキー男子、西野くんに
告白しに行って来いと言われた。
DQNギャルのリーダー的存在の
アケミが言うことには。
「成績優秀な黒髪ガリ勉女子が、素行不良の金髪男子に告るのが、もう現実的にあり得ないシチュエーションだから見てるこっちは漫画的で面白くてしょうがないから、その場面、是非、お目にかかりたいのよ!と宣言した直後。
私は耳にピアス開けまくってるアケミに
強い力で左腕を掴まれ、4組の教室から
3組の教室まで連行された。
まずは廊下で待機するように言われ
アケミがひょいと3組の教室を覗いてから
手招き。
「西野くん、いるよー。友達とご飯食べてる。
菓子パンかじってる!」
ニヤニヤ顔で。
私の右手首を強引にぐいと掴んで、
「告ってこーい!」
嫌だった。
好きでもない男子で。
滅茶苦茶眼光鋭い不良くんだった。
ツリ目の怖い顔。
ちなみに、不良くんというのは、私が勝手に付けた西野くんのあだ名だった。
典型的苦手男子。
とりま、下向いて嘘っこの告白してこよ!
と思った。
何人かの男子とお昼ご飯中のとこを
割って入って告げたのは、
「えーっと、に、西野くん、す、好きです!」
どもりまくっての嘘の告白を終え、
さて、廊下に逃げようとしたその時。
カシャッと
カメラのシャッター音。
DQNギャル達、3人とも
スマホを振りかざしていた。
「あり得ない場面撮影できたし!w」
「顔真っ赤にしてやんの!」
「色んな意味でウケるw」
そこまでやった時、
西野くんが、
「今の写真撮ったの?ちょ、見せて」と
言って立ち上がったんだ。
こ、このあと。
修羅場になった。
アケミ達それぞれから
スマホを受け取り、合計、三台、
見比べて、
それら全部、順番に床に叩きつけたんだ。
「キャーッ!!」
幾らなんでも、強い力で故意に床に叩き付けたら精密機器のスマホは無事には済まないと思う。
「人の告白を面白がんな!!失せろ、3バカトリオ!」
それだけ言って
また、何事も無かったかのよーに、
男の子達との会話に戻った。
思わぬ展開に。
DQNギャル達は
どーしよう、絶対壊れたと大慌て
スマホを拾い上げ、青ざめていた。
壊された事で。何か文句を
言いたいのだろうけど、目の前に居るのは
強面の金髪ヤンキー。
悔しそうな顔してアケミ達は
3組の教室から出て行ったのでした。
私も教室に戻ろうとしたら、何故か
引き止められた。
「あ、待って。告白の返事だけど」
「お前と付き合ってもいいけどね、、」
「俺の彼女になるんなら、お弁当作ってきて。
俺、父子家庭でおかーさんいねーから
家庭料理に飢えてんだよね!」
「明日からお願いできっかな???」
机の上に並べられた
菓子パンやコンビニのおにぎりを
見ながら、
栄養バランス的によくないな、と
心底感じて、気が付けば、
こんなセリフを吐いていた。
「わ、分かった!つ、作ってみてくるね!」
予想外の展開に、私はテンパって
、おかしな日本語で不良くんに返答したのでした。
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