第18話 ラムセス達が。

 お目当ての物が見つかり、ホクホク顔で仲間達が待機している場所に戻る。


「ウオル、オルタ戻ったぞぉ~。ラムセス達も待たせたか?」

「ルーク様、お帰りなさいませ」

「おお、ルーク戻ったか。どうだった?何か見つかったのか?」

「え?なんで?」

「お前……顔に出てるぞ。中々ご機嫌な様だが?」

「アハハ。まぁそうだな……なんとなく見つかったよ」


 ハハ、顔に出てたか……。


「そうか!それは良かった。こちらも食事が終わって、のんびりしていた所だ」

「そう……のんびりねぇ……」


 だが少し離れた場所に、魔物の死骸があるのはなんでかな?


「所でオルタさん?」

「なんだ?ルークよ」

「あれは何?」

「おや?見てわからんか?」

「嫌、分かるよ!分かるから聞いてるのだが?」

「なら、良いではないのか?」


 言い訳があるかよ!なんだよあれは。

 あの魔物山に見たこともない魔物が混ざってる!あれどうすんのよ!俺は解体は苦手なんだよ?


「ウオル……」

「なんだ?ルークよ?」

「あれはなんと言う魔物だ?何処にいたんだ?」

「おお、あれか。あれは……この緑のがな?」

「緑のがって……あのグリーンなんちゃらのドラゴンさん?」

「そうだ!あれがお前に土産だと言って持ってきた」


 持ってきた?


「なにそれは?…………ま、まさか……オルタ!」

「な、なんだ?大声で呼ばなくても側に居るではないか!煩い」

「そんなことはどうでも良いよ!あのグリーンなんちやらさん、俺に土産って何?」

「ん?ん~そ、それは………お、おい!緑のお前がちゃんと主に言え」

「あぁ……良いのか?」

「良いも悪いも無いぞ!お前が直接主に頼まなくてどうする」

「……そうかなら、頼もう」


 てか偉そうだな………なに?頼むって?


「なに……嫌な予感しかしないんだが……」

「まぁ、人のお主には…嫌な予感なのだろうが…。我もお前に付いて行きたいぞ!それでな、只で願うのもなんだしな、我の鱗とその他にな?用意したぞ!主に手土産だ!受けとれ!そして、我にもあの旨い飯を食わせてくれ」

「オルタ!ウオル!こ、これはどう言うことだよ!お前ら……知ってて、わざとあの洞窟の中に入ったな!」

「なにがだ?知らぬよ!魔力溜があったからな。魔物でも居るのかと思って向かったら、こやつが寝ていた……それだけだぞ?」

「寝てたんなら、そのままなにもせずに戻ってこいよ!」 

「そうは、いかんだろ?何せ同族……しかも数百年前には仲良くしていた仲間だぞ?」

「むぅ……………。そうなのか?」 


 グリーンなんちゃらに顔を向けて確認する。


「あぁ、良く昔この辺りで狩りをしていたな。懐かしい」


 全くこいつらは!人の迷惑とかを!考えないんだから参るよ。これでまた大食らいが、増えるのかぁ~?オルタ達もイールもだが、食事の量が半端無いのに……。でも、ドラゴンの守護があればそうそう悪いことでもないのか?ん~良く分からん………。

 色々と考え混んで居ると、ラムセスから声が掛かる。


「あ、あの……ルーク様」

「ん?なんだラムセス」

「あの方……ドラゴンなのですか?」

「そうみたいだな。で、どうした?」

「いえ………サクロスと話してたのですが……。私達は、余りにも役不足ですよね……」

「………お前らは……またかよ!ラムセス、お前らバカ言うなよ。俺はお前らは必要だぞ?それにお前らは、俺から離れてどうすんの?」

「そ、それは……冒険者登録を、させて頂いてるので……」 

「そんなに俺達から離れたいなら、別に構わないぞ?…けどな…」

「い、いえ、決して離れたいわけでは………唯……」

「もう~!お前らは良いんだよ!まぁ、無理にとは?言わないけど。どうしても離れたいなら仕方ない、何処にでも行けば?但し、渡した鱗の情報さえ他に漏らさなければな」


 二人をギロリと二人を睨んだ。

 圧は掛けてないぞ!フン!

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