第34話 ご機嫌斜めで……。

 イールが俺の肩から、飛び立つと食堂の中を飛び回る!


『ピィィー分かるの……怖い。脅威!警戒、警戒』

「お、おい!イールお落ち着け、イール!」


 イールの名前をきつく言えば、落ち着いたのか大人しく俺のもとに戻ってくる。


『ピィ!』

「煩いぞ!イール。騒ぐなら山に返すぞ!」

『やだ………』

「なら、大人しくしてろ!」

『……はい』

「よし、良い子だ」


 イールの頭を撫でて落ち着かせる。


「ルークよ?それは、山で見つけたのか?」

「え?そうだけど……なに?」

「我らは?行ってないが」

「当たり前だろ?俺一人で、行ったんだから」

「「お前!それは」冷たいだろ!」

「我らを暴れさせないで、何してるのだ!」


 いや暴れられても困るからさ。


「それが一番厄介だよ?オルタ、ウオル」

「な、なんと!主が冷たいぞ!」

「我らは役に建たぬのか?」

「そうは言ってないよ。オルタ、ウオル?さて話しは変わるがな?二人とも」

「なんだ?ルークよ」

「昨日最後にオーガを倒した場所が、あるだろ?」

「ん?それがどうした」

「何だかさっ、山から下りたオーガのはぐれが出るらしいんだよ」

「そうか?それは無いと思うがな?」

「そうだと思うが……一応、朝飯食べたら確認しに出るからさ!宜しく頼めない?」

「頼まれなくても行くぞ?我らは、魔物を取りこぼしがなく、狩ったつもりだしな?確認する」


 なんか不本意そうな顔をしてるね……?

 プライドが許さないのかな?ドラゴンだからかな。


「そうか?なら宜しく恃むよ。食事終わったら向かうぞ!」

「「おう、」その鳥も一緒にか?」

「なに?ウオル……イールがいるののは気に入らないのか?」

「いや?そんな小物気にしてないぞ」

「そうか?なら連れて行って良いかな」

「好きにしろ」


 なんか気になるけど……まあいいかね?なら行くか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る