第83話 見ちゃったしなぁ~。

 ルークが空に飛び上がって行く先を見据える。

 マップで確認すると、この方向か………。

「おし!目当ての領地で例の物を売り捌くかね!」


 そう呟いて一人空に舞い上がり飛んでいく。


 さてどこで鱗を売り捌いて、どこで一狩するかな?久しぶりの一人行動だ!時間を有意義に使いたいものだ。

 先ずは………マップで確認しなから飛ぶか。

 マップを見ながら、飛んでいるので他国に入っていても気にせずに飛び。

 よさげな魔物を探して居ると、なにやら赤い点が一固まりになっている場所を見つける。


「おや?魔物が一固まり?なんでだ」


 不思議に思い固まりをよく見ると、………青い点もある。


「あぁ、襲われてる系ね…………?どうするかな」


 やたらに手を出して、迷惑がられるのも嫌だし……。

 下手に手を出して『余計なお世話だ』とか言う奴居るしなぁ~?

 でもなぁ……見ちゃったしね?眺めて大丈夫そうならスルーするかな。

 ふわふわと呑気に、飛んで赤い点の場所まで行き空から眺める。


「どうやら、冒険者っぽいね……」


 けど押されてるのな、あれは弱いのかな?

 魔物は……と鑑定するとオーガさんだね?


(ちなみに、襲われている冒険者達は鑑定はしないぞ!)


 仕方ない声をかけて見るか?

 空から地表に降りて、冒険者達に大声で話し掛ける。


「あの~苦戦している様ですが……手助けしますかぁ~?」


 すると、苦戦中の男が振り返って答える。


「な、何処から……ま、まぁいい、頼めるか?あっちの!くっ!」


 大柄の、男が痛そうに腕を押さえる。あらら爪で引っかかれたか……。

 すまん声を掛けたせいだな……。


「分かりましたでも。先に!お詫びのハイヒールです」


 声を掛けた男の、傷を癒して戦闘が行われている場所に走って向かいながら、剣を抜いてオーガに切りかかる。


「そこ!どけぇ~!ハッ!」


 苦戦中の冒険者に、声を掛け退かしてオーガの肩から下へ斜めに斬りかかり、袈裟斬りにして剣を振る。

 するとオーガは「グォォォ~~」と叫びバタリとオーガが倒れた。


 先ず一体!次は?

 あ、俺は何処まで手を出せば良いのかな?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る