第14話 オークションって……売れるのか?

 ギルマスと、サムの顔を近いと言って文句を言う。


「二人とも顔近い!」

「お、すまんな。で……」


 すると、解体屋のサムが焦れたらしく早く獲物を買い取れと、ギルマスにせっつく。


「その前にギルマス!ウルフやら何やら。ここにある魔物買い取って良いのか?おい!ルーク!テメーまた山のように、魔物持って来やがって!」


 サムには毎回怒れるから慣れたな。


「アハハ、サムまた頼むよ?肉はオークの肉を5体分取っておいて?あと蛇は、魔石と皮と肉を山分けしよう?それとウルフは魔石以外は要らないよ?」

「お、おう!蛇は、半分貰うぞ?魔石は全部お前に返すんだな?あといる肉は?」

「そうだなぁ~ボアの肉くらいかな?あとは、引き取ってよ?」

「あいよ!てか!サイクロプスいるじゃねーかよ!魔石は?」

「え?欲しいの?」

「そ、そりゃー、おメェ~。サイクロプスの魔石とくりゃあよぉ~、でかいのが取れる!買い手も直ぐに現れる」

「ふぅ~ん、じゃもう一体出すから。魔石取り出して?あとは、要らないから宜しく頼むよ」

「お前……後このクマどうすんたよ!」

「え?クマ……あぁそれね?毛皮高く売れるの?」

「そりゃ……こんなに言い状態なら他の貴族がこぞって買うだろうよ!オークションにでも出せよ?内蔵と魔石抜いても良い金になるぞ!」

「なら、頼んでいいか?魔石は欲しいがね」

「あいよ!査定は少し待っててくれ、じゃギルマス!俺は作業に入るぞ!」

「サム頼むぞ。さて、ルーク!クマはオークションで良いな?」

「そうだね……そうしてよ?高く売れるのそれ?」

「ま、好きな奴が居るんだよ!金だ出す奴がよ。なら、手続きしておくぞ。それで……ルーク?鱗何枚ある?」

「え?逆に何枚欲しいの?俺からもだけど、ラムセスからも買ってくれよ?」

「3、いや5枚買う!」

「なら、ちょっと待っててくれ。ギルマス、ラムセス呼んでくるから」


 倉庫から出て、酒場にいるラムセスを呼びに行く。


「ラムセス、ちょっと」

「ルーク様なんでしょう」


 と言いながら席を立ち近づいて来る。


「ラムセス、例の鱗を売るんだが。お前の分から三枚売るから、ちょっとこっちに来い」

「わかりました。鱗を、三枚ですね?」


 そんな話をしながら、倉庫に戻る。


「ギルマスにお待たせ!で鱗を五枚だったな?」

「ああ、まだあるなら欲しいが……、欲張ってもギルドの予算もあるからな。今回はそれでお願いするよ」

「ラムセスほら、預かったお前の袋から三枚出せ」


 と先に預かっていた袋を渡して、鱗を出すように言う。


「では、3枚です。お願いします」


 そう言うと、申し訳なさそうに鱗を出した。


「じゃ併せて5枚だ。ギルマス、三枚分はこいつのだから別にしてくれよ?」

「了解だ、少し待っててくれ、直ぐに来るからな」

「ああ、宜しく。あっちの酒場にいるから呼んでくれ」

「おう!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る