第7話 チェスターの悪意 4
インベルトが怒鳴り席を乱暴に立ち、俺に掴みかかって来そうなので其を上手く避ける。
「だから、他人なんですから。礼儀は必要では?そんなことも、覚えてないのですか?ちょっと昔先生に、そう教わらなかったのですか?学園で?ククク。ば~か」
「なぁルーク!血統って有るんだなぁ~」
何か呑気な事を従兄弟殿が言い出したぞ。おい!
「いきなり、なんですか。それは?ライン」(笑)
「いや、学園て言葉で思い出してさっ。家系ってサリバン家もそうだけど、マクウェル家の血筋って優秀なのが多いのさ。なのに何故か、インベルトさんの出来がね……?お世辞にも良いとは、言えないのだよねぇ。だから、血筋って有るんだなぁと思ったのさ!」
「ライン貴様!馬鹿にするな!」
「だって学年が違っても、すぐ分かるじゃん?」
「確か主席って、あんたの学年は違う学生だったろ?なぁカミル兄?」
「まぁ……そうですね。名前違いましたね?上の学年だったので、興味も無かったですが……」
「そうだろ?エルクとカミルは、毎回競ってたろ?」
「あぁ全くカミルはね。こちらは毎回、油断出来なかったよ」(笑)
仲良くていいなぁ~!
「う、煩い!私だって成績は……」
「あら?私の記憶力だと、200位から上に、上がれなかったわよね?確か……。恥ずかしかったわよ?その点私達の子供は優秀で、助かったけれどね!」
話は違うけれどね?インベルト……。
と、また母が話を続ける。
「そうそう、先日のルークからの贈り物は。何故貴方だけが貰えないのか、理由は分かる?それはね……貴方がルークに色々、やり過ぎたからよ?だから貴方は何も貰えないのよ?特にルークからはね。分かった?」
どうせ、受け取っても商人に売り渡して金に替える事は、分かっていたわよ?と母が言う。
「ぐ……!」
チェス……インベルトは悔しそうに拳を握りしめる。
「お前と、ルークを離した意味が有って良かったよ。ま、其れでも我らの目を盗んでは、ルークに怪我をさせて居た様だがな……」
「な、だから私だけ、王都の屋敷からこの屋敷に、来られなかったのだな。皆で、私を追い出すつもりで居たのだな!」
「当たり前だろ?お前はルークに何をして来た?ルークは、お前に何もしてない。だろうが!!」
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