第50話 誕生日パーティー 酔っぱらい。

 フォルクスがルークに呼び止められて、王都の屋敷で帰宅する者達の、帰路を整備してきた。と、説明を受けたので、補佐の執事達にある程度説明をして、玄関の転移門に配備させる。


 他数名の執事と、メイド達に連絡が終わると、王都の玄関には自分の他に執事とメイドを連れて屋敷に戻る。


「さて、マック」

「はい。フォルクス様」

「ここに待機にして、帰宅するお客様のお見送りを頼む。玄関前には馬車も待機するだろうが、スムーズに事が運ぶように、手配をしてくれ頼みますよ」

「は!他の者と連携を取り、送り出すように致します」

「では私はあちらに戻り、帰宅するお客様を此方に誘導しますので、宜しくお願いしますよ?最初のお客様はケルン伯爵家の方達です」

「承知致しました」

「頼みます」


 それだけ言って、まだ領地のパーティー会場に戻って行った。




◇◆◇◆◇◆◇



 ルーク達がフォルクスに詳細を伝え、再びパーティー会場に戻る。そして母を探すが、中々見当たらない。


「セバ、疲れた……イスに座りたい。母上も見当たらない(あの…ピィ~……どこ行ったよ!)」

「クスクス。結構?動きましたしね。彼方で、お飲み物等如何ですか、お持ち致しますよ?」


 ドリンクコーナーを見ると、まだ飲み物が並んで置いてあるね………。


「そうだな……喉乾いたしな。セバ歩いて行くよ……」


 人垣を避けながらゆっくりと、ドリンクコーナーまで歩くと後ろから声を掛けられた。誰?


「ルーク!楽しんでいるかい?」


 チェスターだった!(笑)


「これは、チェス兄さま……楽しそうですね?何か良い事でもありましたか?」


 顔を近付けて来て声を掛けられたから、もろにチェスターの息が掛かった。キモ!キショ!


 さ、酒臭ぇ~!この人、場所弁えず飲んでるな?こうなると厄介だぞ。普段から厄介なのに更に倍だ。

 さてこれは、どうしたものか?お付きの執事はどうしたよ!


「セバ!マルスはどうした!」


 小声でセバスに問いただす。

 何故?別行動が出来るのか疑う。

 こいつは一人にしては駄目だろ!問題児だぞ!……後でマルスは父上からきつい小言と、お仕置きだな。ハハハ!


「さ、探して参ります」


 セバスが慌ててマルスを探しに行った。


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