第16話 呼び出し

 メイド長のナタリが執務室の前でノックをする。


「旦那様、ナタリでございます。お呼びと伺いましたが」

「中に入れ」

「失礼致します」


 扉を開けて腰を折り用事を聞く。


「旦那様、奥様。ご用でしょうか」

「あぁ、ナタリすまんな、至急ここにローズを呼んでくれ」

「承知致しました。お呼びして参りますので、暫くお待ちくださいませ」




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 トントンと部屋の扉をノックする音がする。

 それに気づいたマルレイが、ローズに確認を取る。


 お嬢様何方かがお見栄ですが、如何致しますか?


「出て、伺って頂戴」


 すると、扉の外からメイド長の声がした。


「お嬢様、旦那様がお呼びでございます。至急執務室迄、お越し下さいませ」

「まぁ、お父様からのお呼びですか。マルレイ行くわよ、支度して頂戴」

「はい、少々お待ちを」


 支度が終わり部屋から出ると、メイド長が控えて待って居たので、マルレイと三人で父の執務室に向かう。




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