Goodbye Happiness
設樂理沙
第1話 Goodbye Happiness
北原景子--- 景子の旧姓
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1.
" Kangaroo Court 吊し上げ "
私の人生が25回目の誕生日でオワタ。
今日は私の誕生日で結婚してから3度目になる。
今年は例年になく夫が両家の両親を呼んでくれての、盛大な
誕生日パーティになるはずだった。
なのに、私が全てをぶち壊してしまった?
あまりに情けなくて・・恐ろしくて・・育の顔を見ることが
できない。
夫の育が両家の両親に招集をかけたのは、私の誕生日祝いなんかの
為じゃなかった。
私と上司の不義密通を暴く為だったと、少し後から気付いた
お間抜けな私。
皆の目の前のテーブルには、上司の石野とホテルに入るところ
出たところ、大きくて鮮明な写真が8枚ほど並べられていた。
育は弁護士も呼んでいたようで、準備万端だった。
「景子、何か言うことは? 」
私は夫の問いかけに成す術もなく、首を横に振った。
「ごめんなさい」
「景子ちゃん、どーして? 」
母が震える声で聞いてきた。
「お母さん、私、上司に脅されてたの。
本当はこんなこと続けたくはなかったンだけど」
「ふーん、景子・・携帯見せろ! 」
私は素直に夫に携帯を渡した。
そうだ、見てもらえれば私が上司と自ら会いたくて会いに行って
いたのではないということが分かってもらえるはず。
私は僅かばかりの期待を込めて携帯電話を夫に手渡した。
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