親友

からさん

第1話

亮太「あのさ、もうお前とは一緒には帰らないし遊ばないよ、じゃあね。」

突然の言葉だった。夕暮れの学校からの帰り道、貴洋は呆然と立ち尽くした。

貴洋と亮太は卒業を間近に控えた中学三年生。幼い頃からいつも一緒だった。小学校から今日までずっと同じ学校同じクラス同じ部活、唯一無二の親友同士であった。

そんな亮太から放たれた己を突き放す一言。貴洋は失意のまま家路に着き、気を紛らわせる為インターネットの掲示板を見た。

するととあるスレッドが目に入る。

【来年から高校生なんだけど親友に酷いことをしてしまった】

徐にそのスレッドを開いてみると、

『4月から親の転勤で同じ高校に通えなくなりました…親友に伝えるのが辛いです』

『自分の気持ちを整理できなくて本音でもないことを言ってしまいました』

『明日は謝って本当の事を伝えたいと思います、、でも許してくれるかな…今までどおり親友でいてくれるかな…』

スレ主の書き込みを見て一筋の涙が頬を伝った。

「バカ野郎…」

涙を拭い、スマホを閉じる。明日は温かく迎えよう。そして伝えたい。俺達は親友だろ?離ればなれになってもずっと親友だ、と。

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親友 からさん @kamome334

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