等身大の私
きよ
第1話
輪廻転生って信じる?
もしも前世があるなら
私はきっと彼を知っていた。
桜の花が咲き誇る頃
彼に出逢った
大人なのに少年のような笑顔で
夢を語る姿に心奪われていた
そしていつの間にか
未来に向かって
一緒に歩きだしていた。
こう言うと仲が良さそうに聞こえるが
好きすぎて目を合わせることも
まともに話すこともできない
極度の人見知りだ。
それでもSNSでは饒舌なほう
会話はほぼ文字で済ます
そんな間柄ではあるが
言い合える冗談がすごく楽しく
幸せなのである
単純な性格で良かった
別に彼の特別な存在になりたい訳では無い
必要とされる人間になりたいのだ
そうやって少しづつ
積み上げてきた信頼関係は
これからも続いていく
彼を知ってもうすぐ2年
でももっと前から知っていた気がする
どこかとても懐かしく
ずっと待っていたそんな気持ちになる
今まで人を好きになったことはあるが
こんな気持ちは初めてだ
きっとこれが運命なんだと思う
生まれる前も
私は彼が好きで
早く逢いたくって
何年も先に生まれてきた
ずっと待ってたんだ
彼がこの話を聞いたら
顔をくしゃくしゃにして
大笑いするだろうな
今世は私の方が先にこの世を去る
でもね
来世でもきっと逢える
そんな自信しかない。
今度生まれてくる時は
同じ位の年でいたいな
これが大人の青春 ~完~
等身大の私 きよ @KI319yo
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