生きるに値する世界
おれはお買い物へと出掛けた
そうすることにしてみた
具体的に言うとお買い物だった
それをすることにしたのだった
お買い物をする時には注意点がある
肺呼吸をしなければならないのだ
お買い物にばかり気を取られて
肺呼吸を疎かにしていると死ぬのだ
途中で三匹の若い猿に遭遇した
おれは順番に引っ叩いてみた
よくみたら近所の下校中の小学生だった
小学生たちは叫んで逃げ出した
おれは満足げにお買い物へと歩むのを再開した
お買い物の帰りに県警とすれ違った
「この辺りで不審事件が起こったらしいですね?」
おれは尋ねた
警官はおれの右手に握られている物を見て言った
「もしかしてそれは並んでも買えるかどうかわからない有名店のバームクーヘンですか?」
おれは言った
「違いますよ、ガムテープです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます