第2話日常

「おはよー」

「はよー」

快活な声と眠そうな声が混ざりあっている

俺の名前は神村達彦だ高校2年生の4月だ

人間不信だ

いろいろあったが今ではマシにはなっている

俺のことは置いておいてこの朝峰高校のことを話すとしよう

ここは偏差値50前半の公立で共学いわゆる自称進学校だ

この学校はなにかと校則が厳しく髪を染めるのは禁止されているしトイレは汚いしおまけに教師は無能だ

自分でもなぜこの学校を選んだのかわからない

中学生時代の俺は頭のねじが飛んでいたのではなかろうか


下駄箱で土足からスリッパに履き替えながら

今日もつまらん授業を聞くんだろうなーと思っていると

「よっす達彦」と後ろから声がした

「うっす大樹」と返した

こいつは白戸大樹同じバスケ部のチームメイトだったやつだ

大樹は現バスケ部のスタメンで俺がバスケ部にいたときは仲良くしていた

容姿端麗文武両道の完璧野郎だ

そして女子にモテる

なおかつそれを自覚していない天然野郎だから余計にたちが悪い

クソ、うらやましいぜと心の中で思っていると

「達彦はバスケ部に戻らないのか?」

と大樹が話しかけてきた

「ああ、もう部活なんて二度と御免だ」

と俺はそう返した

「そうか、戻ってきたくなったらいつでも言ってくれよ」

「ああ」

そうして教室の前で別れた

部活なんて二度と御免だなんでまたあんな無能な顧問と一日の何時間も無駄にしなきゃならんのだ

そう思いながら2年6組の教室のドアを開けた






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