第4話


こんなにたくさんの可愛いコスプレイヤーさんがいるのに天使さんたちはわたしを見つけてくれた。

しかも天使ちゃんは真っ先にわたしに向かって可愛いと言ってくれた。

それがどれほど嬉しかったことか。

わたしはさっそくみんなの前でポーズを取る。


どういう表情をしたら可愛くなるのかどんなポーズをしたら喜んでくれるか、わたしは一生懸命この日のために練習した。


「えいなちゃん可愛い」


「こっち向いて」


その言葉がわたしを輝かせる。

もっともっとみんなを笑顔にさせたい。


真夏の暑い中きっと汗でベトベト、メイクはボロボロかもしれない。

でもそんなことより今は凄く楽しい。

この気持ち天使ちゃんたちにも伝わるといいな。



撮影も終わり天使ちゃんたちがお礼を言ってきた。

そのお礼があまりにも可愛くてわたしも写真に残したいなと思った。


わたしは天使ちゃんの腕を取り自分に引き寄せる。

天使ちゃんの柔らかくてほんのり甘い匂いがふわりとしてドキッとする。


ピロリーン


わたしはスマホで天使ちゃんとツーショットを撮った。

なんて大胆なことしちゃったんだろう。

きっとわたしの顔赤い。

にしてもいきなりで気持ち悪かったかな?

わたしは天使ちゃんの方をそっと見た。


なにやら天使ちゃんもツーショットを撮りたい様子。

それの表情が凄く可愛くて天使ちゃんって天使なのかもと思った瞬間だった。

天使ちゃんのスマホでもツーショットを撮り一段落ついて天使ちゃんたちと話してる途中、他のファンの方も来てくれた。


「えいなちゃん会いに来たよ」


まさか昨日初めて会いに来てくれたゆうきさん、しんやさんも今日また来てくれた。


「ありがとう!嬉しい」


天使ちゃんとの会話は名残惜しいけどわたしはまた笑顔で撮影会をした。



「ニ日目もお疲れ様」


コミコミのニ日目も無事に終わりわたしとみみちゃんはファミレスで打ち上げをした。


「みみちゃん、本当にこのニ日間ありがとう!凄く楽しかったし助かりました」


わたしは改めてお礼を言う。

その様子を見てみみちゃんは両手をひらひらさせながらこちらこそ楽しかったよと言ってくれた。


コミコミは明日で最後。

一日目はサークル、二日目はコスプレ、そして明日は普通に買い物だけして帰ろうと思っている。

企業を回って好きなアニメのグッズをたくさん買う予定だ。


ご飯も食べ終わりわたしたちはまた同じホテルに戻った。



※今回のコスプレイヤーあるある


どんな表情すれば可愛く見えるかどんなポーズをしたらスタイルよく見えるか常に研究している


どんなに忙しくても好きなアニメの企業がグッズを出すなら絶対買う



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る