Chapter16.凡庸な戦士の戦い
GM:ではオーガウォーロードとの戦闘をやっていきましょう!【先制判定】および戦闘準備をお願いします。
ヴォックス:…9。
GM:敵の先制です。
門番:とりあえず【かいくぐり】もあるし門番が前に出てヴォックスに後ろから援護してもらおうかな…。ということでMP3点消費して練技【ガゼルフット】を使います!
ヴォックス:自分は戦闘準備でやりたいことは特にないです!
GM:ではオーガウォーロードの手番。輝く剣を振り上げ門番に攻撃します。固定値を使いますので【回避判定】をお願いします。
門番:(ダイスを振る)ガゼルフットの効果も込みで20!
GM:オーガウォーロードの剣はあなたの体をそこそこ逸れます。
門番:「ひいい〜!やっぱり怖いです!」
ヴォックス:「いいぞその調子だ門番!」
GM:では君たちの手番になります。
ヴォックス:MP10点と5点魔晶石を消費して【サモンフェアリー】を使用します。
ヴォックス:「出てこいスプライト!!」5レベルの光精霊を呼び出しました。こいつに拡大【バーチャルタフネス】を打ってもらって、門番とヴォックスの最大HPと現在HPを9点増やします。
門番:ありがとーーー!
門番:では門番は【キャッツアイ】で命中を強化して、スパイクシールドで【囮攻撃】!命中が下がるけど外しても相手の回避にマイナスがつきます。
門番:「わ、わ、ヤァー!」命中12。
GM:当たりません!
門番:更にそのままオーガロードにロングスピアで攻撃します。命中15!
GM:当たりません!
ヴォックス:相手の回避と命中を1回ずつ見てなんとなく実力が見えてきたけど…普通に強そうだな。
門番:正直、僕の命中15は悪くない出目なんだけどね…。相手回避デバフついてるし…。
—2ラウンド目
オーガウォーロードの攻撃を再び回避した門番。
しかし門番も当てることができない!
ヴォックスの妖精スプライトが前線に出て体当たりをするがこれも回避。
さらに前線に躍り出たヴォックスのエペも当てることができない…!
—3ラウンド目
ここでオーガウォーロードの攻撃がヴォックスに当たる!ヴォックスの回避が16だったことからオーガの命中力は17,8程度と予想がついた。
ヴォックスHP40→26
門番:痛い痛い!!
ヴォックス:「がっは!いってー!!」
門番:「わ、わ、わあーっ!」
門番のロングスピアが命中!17点ダメージを出すが、相手の防護点とHPが分からないのでどれだけ効いたかは不明。
オーガウォーロード:「ちっ、小賢しい!」
ヴォックス:「まだ元気そうだな…!」
スプライトがヴォックスに【プライマルヒーリング】
ヴォックスHP26→39
ヴォックス:「効くぜ〜!オイ!さっきはよくもやってくれたなあ!」
ヴォックスのエペが1回転(クリティカル)し13点ダメージ!
オーガウォーロード:「まだまだ、こんなもので我は倒れぬ…!」
—4ラウンド目
オーガウォーロードの攻撃が再びヴォックスに命中。
ヴォックスHP39→25
ヴォックス:「ぐへえ!この見た目になっても全然硬くはならねえ…」
門番:「さっき気づいてよ…!」
消えた練技をかけ直し門番が攻撃するも当たらず。
ヴォックスの魔法【アイスボルト】が抵抗され5点ダメージ…!
オーガウォーロード:「痒いな!」
—5ラウンド目
オーガウォーロードの攻撃をヴォックスが回避。
オーガウォーロード:「ちい!ちょこまかと!」
門番の攻撃も空振りに終わり。
ヴォックスの【アイスボルト】が抵抗され6点ダメージ…!
オーガウォーロード:「なぜだ…我は力を得たのではないのか…!?」
ヴォックス:「ちょっとしんどそうだなぁ…?」
門番:「ヴォックス君もしっかりね!」
—6ラウンド目
またしてもオーガウォーロードの剣がヴォックスを捉える!
ヴォックスHP25→9
ヴォックス:「かあ…。さすがにキツいぞ…これは…」
門番:「ヴォックス君、本当に大丈夫かい…?」
門番の攻撃は回避され、ヴォックスの【プライマリーヒーリング】
ヴォックスHP9→21
—7ラウンド目
オーガウォーロード:「死ねえ!人族!!」
怒号とともに蛮族の剣がヴォックスを深く斬りつける。
ヴォックスHP21→3
ヴォックス:「やべ…もう、魔力が…」
門番:「う、うわああ!」ロングスピアを投げ捨ててより命中の高いヘビーアックスを取り出す。
これが功を奏し命中!16点ダメージを出す。
だがヴォックスの攻撃は…空振り…!
—8ラウンド目
オーガウォーロードの攻撃をすんでのところでヴォックスが回避!
門番の攻撃はあたらず…!
ヴォックスの【クリティカルレイ】と【かいくぐり】が乗ったエペが命中!!
更に人間の種族特長【運命変転】を使用し、見事に3回転させ23点ダメージを叩き出す!!
ヴォックス:「うおおおらああああ!!…やったか!?」
オーガウォーロード:「グ…ギギギ…!!許さん!許さんぞ人間ンン!」
門番:「倒れてよお〜〜!!」
ヴォックス:「ぜっってえ効いてるはずだ!!あと一押しだぜ門番!」
—9ラウンド目
だが、オーガウォーロードは不敵に笑った。
オーガウォーロード:「リープスラッシュ…!」
ヴォックス:「ハア…、クソッ!よくわかってんじゃねえか…」
ヴォックスはオーガウォーロードの【リープスラッシュ】への抵抗に成功するが、半減しても7点のダメージを受けてしまう。
ヴォックスHP3→-4
ヴォックス【生死判定】
→成功 死亡回避
ヴォックス:「門番…あとは…頼む…」
門番:「ヴォックス君!!!!」
だが、この門番の攻撃は当たらず……。
———そして。
ヴォックスが倒れてから門番とオーガの戦士が打ち合うことおよそ2分。命を賭けた戦いの張り詰めた集中に身を置くには、余りに辛く長い時間が経った。
「当たれ…当たれよ…!」敵の攻撃を避けて、盾のフェイント、本命の斧の一振り。
今まで何度も何度も繰り返してきた訓練通りの動き。しかし幾度となく回避されてしまう。
人族の剣の加護もあたわず。狡猾に魔法を織り混ぜる敵の戦法に門番も次第に傷つき疲弊していった。
後方をチラリと見る。
(ヴォックス君…まだ生きているかな…早く手当をしてあげないと…ああ!そんなことより…このままじゃ僕だって!)
「うわあああ!」バッドエンドを振り払うように盾を、斧を振りまわす。
(ライフォス様…!ミリッツァ様…!誰か!誰でもいいから助けて…!!いやだ!!)
オーガの剣が頬を掠める。もう、一度だって当たれば、死ぬ。周りに仲間はいない。そのまま死んでしまえば本当にそこで、全てが失われる。
敵の攻撃を避けて、盾のフェイント、本命の斧の一振り。当たらない——!
どうしてこんなことになってしまったのだろう。自分はただあの村で門番として生きて日々の糧を得て、それでよかったはずだ。それなのにこんなところで死んでしまうなんて。
「い、いやだ…」
夢とか誇れることなんかなくたって…。
敵の攻撃を避けて、盾のフェイント、本命の斧の一振り。
「それでも僕は……、死にたくない!!」
ずくり、と重斧がオーガの戦士に食い込む。慌てて門番がそれを引き抜けば、抉れた肩から血が溢れ出した。
やがて蛮族は静かに事切れ、魔域が作り出した歪な大地に倒れ臥した。
「あ、ああ…!…うっ、うう…!」
思わず武器を取り落とし、しゃがみ込む。ずっとこうしていたくなる。
涙と鼻水を拭いて立ちあがり、倒れたヴォックスに声をかけながら蘇生を始める門番を見て、隠れていたレプラカーンとメリアの少女が2人のもとへと駆け寄ってくる。
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