Chapter12.カロリア概論
GM:では翌朝、早速カロリアの工房へとやってきます。
レド:ザッザッザッザッ(移動のSE)
工房のエルフ(GM):「なんだね君たちは、ここから先は立ち入り禁止だが」
門番:「あわわわわわわわわ!」
ナージェンカ:どうして…。
レド:「我々はキングスフォールからまかりこした者なのですが、こちらにカロリア技師さんがいらっしゃいませんでしょうか」
ルカカフィーネ:「そうよ!さっさと出しなさいよ!」
工房のエルフ(GM):「さあて、まあカロリア技師でしたら、おっしゃる通りたくさんいますが」
ヴォックス:「よしじゃあレド、ユゥとリーラとガナルを指名しようぜ」
レド:「うん、まあ一応聞いてみるか」そのように伝えます。
工房のエルフ(GM):「さあ…存じ上げないですね」
ヴォックス:「ううん?手詰まりか?」
レド:「カロリア技師のどなたかにお会いすることは叶いませんでしょうか」
工房のエルフ(GM):「はあ、では上の者に確認するので再来年あたりにお越し頂けますかな」
門番:そうなるよねー…。
ヴォックス:さすがエルフ文化だ気が遠くなる。
門番:「あ、あのカロリア買えないか聞いてくれないかなあ」
レド:「ではせめてカロリアを購入することなどはできたりしますでしょうか?」
工房のエルフ(GM):「なるほど、まあ、でしたらこちらに」と中へ通されます。
門番:「よかった。…どうしよう凄く高かったら」
レド:「俺たちをカロリアの材料にするかもしれないぞ」
門番:「うわあ!怖いこと言わないでよ!」
GM:ではカロリアをいくらいくらで〜と、まあ100ガメルとか、小さいものなら手が届かないほど高額ではないですね。
門番:よかった買える。「買います買います!僕の分と…あとはそうだね、家にも一個と…詰所にもおいときたいなあ」
ヴォックス:「も、門番…お〜い、聞いてるか〜」
バイナル(GM):「こいつ目的を忘れてないか?」
レド:「ところでこのカロリア。我々が知っているものは熱を生み出すものなのですが、他にどういったものがあるんでしょう?」
工房のエルフ(GM):「…?いえ、これは魔晶石に炎の妖精の力を宿して熱を生む技術ですよ?」
レド:「では例えば闇妖精、水妖精、土妖精などは?」
工房のエルフ(GM):「寡聞にして聞いたことがありませんね。なにせそもそも魔晶石を活性化させるためにカンカンに熱するのですよ。そこには炎の妖精しか近づけませんよ」
レド:「はは、おっしゃる通りだ」
工房のエルフ(GM):「カンカンに熱するために私たちは炉を持っています。時間とエネルギーをかけて熱するのです。そんなところに他の妖精がいますでしょうか?あなたはどうも妖精魔法には疎いようです」
レド:「これは参った、おっしゃる通りだ。我々が浅学だった。なるほど…となると」
ナージェンカ:「その、浅学ついでになんですけども、逆に冷やすとどうなるんでしょう?そういった試みはあったんでしょうか」
レド:通訳します。
工房のエルフ(GM):「冷やすとつめた〜い魔晶石が生まれるだけですね」
ナージェンカ:「そこに水や氷の妖精は現れるんでしょうか?」
工房のエルフ(GM):「さあ、聞いたことがありません」
レド:「興味本位なのですが、カロリアの技法の出自といいますか歴史を伺っても?」
工房のエルフ(GM):「この技術自体は魔法文明時代、あるいはそれよりも前からあると聞いております。これもまた、エルフの業なのですね」と言って遠くを見ます。
レド:「では、エルフ殿がアステリア様の加護のもと生み出した技術、ということなのでしょうか」
ルカカフィーネ:「そうなのよ!」
ナージェンカ:そうなんだろうけども!
レド:「ふむ…炎の妖精しか宿らないとなると話が変わってくるなあ」
ルカカフィーネ:「でも炎で熱々に熱したらそりゃあ炎妖精以外は寄り付かないと思うわ」
門番:「他の妖精は熱いの苦手だよね…きっと…妖精さんよくわからないけど…」
ヴォックス:「それ以前にちょっと釈然としねえな。炎の妖精を住まわせるんだろ?赤く発光してるわけだろ?ユゥリーラガナルは雨や水に反応して発色するんだよなあ。全然違うものじゃねえか」
レド:「そうだなあ」
ヴォックス:「カロリアの力?を消費し切ったらどうなるんだ?」
レド:聞いてみよう。
門番:「!?まさかこれ持って帰る間に冷めちゃったりしないよね!?」と既に購入したカロリアを抱えます。
工房のエルフ(GM):「普段は蓋をして、大気に触れると発熱いたします。大きさによって熱の大小はありますが、効果が切れるということは基本的にはありません」
レド:「なんと、よかったな門番!」
門番:「ずっと使えるんですかすごい!ああよかったー」
ヴォックス:「稼働してるカロリアに水がついたらどうなるんだ?」
工房のエルフ(GM):「いいえなにも?水は水。カロリアはカロリアのままです」
レド:「さて、どうだなにかわかるか丸耳?」
ヴォックス:「いやレド、言葉づかいおかしくなってんぞ…」
レド:「おっと。魔法文明語を話しすぎたな…」
ナージェンカ:影響受けやすいんだなあ。
ヴォックス:やっぱカロリアとユゥリーラガナルは全く別のものなのかな?
レド:もしくはエルフには炎の技法しか伝わっていないのかもしれない。
GM:さて、皆さんが頭を抱えながら工房を出ると…。ある人物が皆さんを追跡していることに気づきます。…まあコソコソしてはいますが自称スカウト(笑)くらいの感じです。
ナージェンカ:自称することは誰にでも可能である。
レド:じゃあルカカフィーネに目配せします。
ルカカフィーネ:「ねぇレド、あくびが出るんだけど」
レド:「じゃああれやるか。そこの角を曲がって待ってるやつ、やるか」
ルカカフィーネ:「ああ、それなんか英雄譚で聞いたことあるわ!じゃあそれやりましょう!」
門番:わたた!
GM:では皆さんがサッと角を曲がると、追跡者の足音はタタタタッ!と早足になり、角を曲がってきます。
ルカカフィーネ:「わあ!」素敵に変身リボンで熊になってます。
門番:それは怖い。
レド:刺されても文句言えない。
ナージェンカ:じゃあ熊の後ろから竜が覗こ。
GM:では追跡者、エルフの女性は叫び声をあげて尻餅をつきます。
エルフの女性(GM):「わきゃあああ!」
ナージェンカ:「どちらさあん?」ぬっ。
エルフの女性(GM):「あわわわ!貴方達こそ誰よ!さっきユゥリーラガナルって言ってたでしょ!それに、バーモットがうんぬんてのも聞いてたんだから!」
ヴォックス:「おーう聞いてくれてありがとう。そしたらますます見逃すわけにはいかなくなったなあ」
門番:「ちょっとちょっとヴォックスくん…ヴォックスくん!」
ヴォックス:「なんだよ今いいとこなのに」
門番:「なんかそれだと悪者みたいだよ僕たち…!」
ヴォックス:「えっ嘘…。そんなことねぇよなあ!?」とエルフに聞きます。
門番:「えっと…とりあえず…大丈夫ですか?」
エルフの女性(GM):なんとか立ち上がり服についた土埃をパンパンと払い「ふう、それで、貴方達なによ?」
ナージェンカ:なにと言われても…。
ヴォックス:「ほーぉ、人に尋ねるときはまず自分からってのが筋だろ」
エルフの女性(GM):「な、なによ。言っておくけれど私になにかしたらエルフの衛兵にすぐに報せがとんで貴方達は蜂の巣になるわよ」
ヴォックス:「へ、へへ…!下手な脅しだな…!」
GM:…などとやり取りをしていると、エルフの女性はバイナルを見て、そしてこう言います。
エルフの女性(GM):「バーモット…?」
ナージェンカ:おお!?
レド:それなりの歳だなさては!
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