東亜戦争 東アジアの平和がついに終わった日

海野快斗

第一章 開戦編

第1話 海上自衛軍の変化

日本国憲法の改正によって2020年、日本国自衛隊は自衛軍へ改称し装備等も見直されることになるが基本方針は専守防衛であり武器の使用等には厳しい制限が課せれることになる。

だが自衛軍法が改正されたことによって国民保護のための海外派遣などが可能になり

その活躍の幅は広がっていた。


「だが問題は人がいないことだ」

海上自衛軍幕僚長、榊浩三大将は新聞を読みながらそう呟いた。

特別警備隊SBUを拡大、陸自の水機団の一部と合流させ海上自衛軍版海兵隊を創ることにになった訳だが特別警備隊の人員が少なくて編成完結しないということになるととても困るが、、、」

復活、空母機動部隊と書かれた軍事雑誌を見て溜息を吐く。

第五護衛隊群空母機動部隊を設立してからの人員不足は深刻だ」

溜息を吐くころ太平洋上では第五護衛隊群の訓練が始まっていた。




第五護衛隊群旗艦 とさ型DDA 一番艦 とさ

令和5年に就役したこの艦は自衛軍初の事実上の正規空母となり緊迫する東アジア情勢の中で非常に強力な抑止力となる。

だがそれと同時に非常に効果な戦略ユニットを保有することになった海上自衛軍はそれを護持するために新しい護衛隊群の発足を迫られた。

現代に存在する海上での最強の盾であるイージス艦はイージスアショアの配備撤回によって何とか改まや型を二隻建造することで何とかなったが人員不足はどうしても解決しなかった。

その為艦tubeなどと言ったネットなどの広報活動によって少しだが入隊者が増え何とか人員は足り、無事に護衛隊群が完結に至る。

(尚もがみ型FFMの早期就役が進められ旧式艦艇はどんどん退役に追い込まれた)


第五護衛隊群の艦艇は以下の通りである。

旗艦 とさ型DDA とさ

  ながと型DDG ながと むつ(改まや型イージス艦)

 うみかぜ型DD うみかぜ やまかぜ(改あきづき型護衛艦)

  もがみ型FFM すずや みくま 

(基本性能は同じだがクルー制ではなく長期航海対応改良済み、対潜艦艇)

 たいげい型SS  たいげい


ほとんどが改良型なのは新型を設計する余裕が無く、また建造上の都合からである。



「上は自衛軍になってからいろいろやっているようですが私は余り余計な事をしたくないもんです、何で本来なら退役しているはずのロートルをこんな重要な艦に、、」

そういうのはとさ副艦長 新木海上中佐であった。


「新木副長には申し訳ないと思ってはいますが私はもともと空自の人間ですからね、

どうしても私以外に艦全体を指揮できる指揮官が欲しかったんです」

「湯佐艦長も大変でしたな、アメリカまで行ったのでしょう」

「ええ、まあ」

そう話す艦長と副艦長がいるのはとさCICである。


「では、始めましょうか」

「はい」


「国籍不明機防空識別圏に接近、ホットスクランブル」

「第101飛行群、発艦用意」


現在、とさが運用する艦載機はFー35CとF/Aー18J、そしてE-2と艦上空中給油機である。ほとんどが戦闘機であるFー35でありF/A-18Jはほとんど乗っていない。

現在F-3心神の艦上戦闘機型が生産開始されており数年後に誕生する新型DDAではそちらが主となるだろう。

現在はF-35を運用する2個飛行群のみ艦載していた。




尖閣諸島沖 第一護衛隊群 旗艦 いずも


「また朝鮮半島情勢は緊迫してるらしい」

「でも韓国の漢大統領は融和を主張してるじゃないですか」

「まあな、それがあの国のトップだ」

「そしたら僕達も出動するんですかね、国民保護とかで」

「まあな、救出が主ならそれでいいが策源地攻撃ならとさの方が向いているんじゃないか、あっちは攻撃機も載せてるんだから」

「そうですね」

「だから楽にやろう、実戦ならともかく訓練で死ぬのは勘弁だからな」


空自から出向してきたあるパイロット達の会話。










改修を受けF-35Bを運用するようになったいずも、かがそしてDDAとさはローテーションを組みながら東アジアでの日本の抑止力として奮闘していた。



  





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