異種排除

都市伝説

三本足のリカちゃん人形


【同種の中に生まれた異質

抱かれることなく打ち捨てられる

抱かれるために作られたものは

捨てられた恨みをどう晴らす?】


おんなじ顔におんなじ姿

同一性を求められ

ほんの僅かな違いさえ

赦されずに棄てられて


髪の色に瞳の色

それはみんなとおなじもの

たった一つの違いから

出来損ないと罵られ


皆とおなじならよかったの?

私は私じゃいけないの?

私を作ったのはだぁれ?

魂(こころ)宿してはいけないの?

の笑顔におんなじ格好

完璧さだけ評価され

ひとつの違いを赦さずに

欠陥品と処理場へ


皆とおなじじゃないけれど

魂(こころ)あるのは私だけ

生きているよと叫んでも

燃える炎に呑み込まれ


みんなと同じじゃないことが

私の魂(いのち)奪うなら

同一求めた作り手の

精神(こころ)奪っても赦される?


三本足というだけで

魂(いのち)があったこの私

生まれてすぐに焼き棄てた

お前のことは赦さない


三本足の欠陥品

私は焼き殺されました

私を三本足にした

お前を呪い殺します


頭蓋の奥で木霊する

恨みの声に取り憑かれ

鼓膜を破り頭抱えて

お前の精神(こころ)とその魂(いのち)

共に地獄へ連れて逝く

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