第4話 デスターさんに聞いてみた。
「おーい!こっちこっち」
初めての狩りの翌日、僕はデスターさんに呼ばれてフェレアの街にある小さなカフェに来ていた。
「どうだった?フェレアの森は。」
「そのことなんですけど、─」
昨日のことを話す。
「─それで、このスキルを手に入れたんですが…」
「【隠密】?初めて聞くスキルだなぁ。効果は、、、ってこれかなりのレアスキルじゃないか?認識されないなんてPVP最強じゃないか?」
「そうなんですか!?」
自分が強くなると思うと心が躍る。
「うん。あとそいつらは【心の奥底】のやつだろう。」
「【心の奥底】?」
なんだその厨二心あふれる名前は。
「【心の奥底】ってのはな、最近この辺で悪さしてるギルドなんだ。
何もしていない人に突然襲い掛かってきたりするっていう報告もあるな。基本このゲーム死んだらデスペナルティでインベントリの中から一部のアイテムを落とすからやつらはそれを盗んでるんだとよ。」
「何もしていない人に危害を加えるなんて最悪な奴らですね。」
「そうだろ?だから君もあいつらには近づくなよ。」
「はい。」
とは言ったものの今の自分は取られるものがないから警戒する必要もないな。
心の中で失笑する。
「そういえば君最初のステータス振り分けはどう振り分けた?」
「え?AGIに極振りしましたけど。」
いかにも当然のように答えてみる。
「やっぱりか、めっちゃ足早いからもしかしたらと思ってたんだが、、、
AGIに極振りしてるんなら周りに言いふらさないほうがいいぞ」
「何でですか?」
何かよくないことでもあるのだろうか。
「極振りは能力が偏るからPKしやすいんだ。そんな奴がいたらみんなこいつならってなるかもしれないからな」
「…!?そんなことがあるのか。わかりました。そうします。」
「おう!あ、そろそろ落ちなきゃ。支払いはしとくから、じゃあな!!」
「あ、、、」
デスターさんは颯爽とその場を後にしてログアウトしてしまった。
ふう、僕も落ちるかぁ。
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