社畜がVtuberをする話
不死裂@秦乖
第1話 今日も会社に負けず活動中!
「それでは今日の配信はここまで!それではみんなおやみな〜」
そう言って私は配信を終える。
私、美波こと山本咲は社畜兼Vtuberだ。
私がVtuberという職業についてから約半年。
個人勢なのでチャンネル登録者数はぼちぼちというところ。
もともと趣味で始めたものだ。そんなものだろうと私は思っている。
「ふー疲れた〜。明日はメイカさんとのホラゲーコラボかー楽しみ〜」
そう思いながら私はベットにダイブする。至福。
「今日は話うまく繋がらなかったけどリスナーさんに助けられたな…」
「それにしても働きたくない…」
そうぼやきながら私は眠りに落ちていった…
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携帯のアラーム音が鳴る。うるさい。
私はのっそりと布団から手を伸ばしアラームを止める。
「うーん…眠い…」
「起きなくていいの〜?朝活あるんでしょ〜?」
上から、私より少し高い声が降ってくる。
同居人の美琴の声がする。可愛い声だな。
そうだね〜と返事をし、ゆっくりと洗面所に向かう。
バシャバシャと顔を洗うと私はパソコンの前に座る。時計は7時ちょうどをさしている。
枠は昨日のうちに作っていたのであとは始めるだけだ。
「みんな〜おはみな〜朝活始めるよ〜!」
すでに何人かのリスナーさんは待機してくれていたようだ。
「待機してくれた方ありがとうございます!じゃー、まずは今日の活動内容について!今日は、23時からメイカさんとホラゲーコラボ!もしかしたら、少し遅れちゃうかも〜」
こういった感じで私の1日は始まってゆく。
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8時過ぎに朝活を終えた私は素早くスーツに着替える。
『株式会社ロイスト』に就職した4年前はこんなにブラック企業だとは思っていなかった。
ロイストは印刷会社だが、100時間残業は当たり前らしく寝不足を極めている。
「はあー今日からうちの支部に一人くるはずだったな…」
新人くんにこの企業のブラックさを教えてあげたい…
会社に着き、自分のデスクに座ると朝礼が始まる。
佐藤課長が話し始める
「今日からうちの支部に転勤になった川崎くんだ。川崎くんは山本さんにすることを聞いてくれ。じゃあ川崎くん、一言自己紹介をどうぞ。」
「はい。出雲支部から来ました川崎っす!まだロイストに就職して一年なので分からないことが多いっすがよろしくお願いします!」
「じゃあ、朝礼は以上だ。今日も頑張っていこう!」
課長の話が終わると各々自分の仕事に取り掛かっていく。
そんな中川崎くんは私の方に歩いてくる。
「山本さんですよね?これからよろしくお願いします!」
「ええ。よろしく。わからないことがあったらなんでも聞いてね?」
「はいっす!」
そう挨拶すると彼は早速自分の仕事に取り掛かった。
それにしても若さがすごい。めっちゃ元気だな…私まだ26なのに…
「はよ仕事しよ…」
そう言って私は静かに仕事に取り掛かった。
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