第28話 ダンジョンでお仕事中 白猫耳のルリン

「森や湖に遊びに行けるように 特別な魔法石も探していますから」

「・・・うん あれがないと日差しで火傷するもの」

「それか その魔法石と蜘蛛で織ったベールとかね あればいいのに」


ちょっと考え込むリジャ 「特注の特別性ですから」「うん そうね」

シャラ姫の髪を大事そうにナデナデする


お仕事をしているルリン

それから こちらは戦闘ヘルプ中 ルリンであった


こん棒を天高く 振り上げる「はああ」ゲイイイインン

大熊のモンスターをこん棒で殴り倒すルリン 黒のメイド服と胸元の鎧武装の美少女

白い猫耳と尻尾付き


最近、身につけた魔法を使う「アイシング・ダンス」周りに雪の氷結の花が舞う

吹雪の白い雪 敵モンスターの泥ゴーレムたちが凍り付く


飛び上がり 人食い花の長い蝕角から 逃れて

真剣な表情を見せるルリン

攻撃に火の魔法石を使う 「炎の舞 小花」舞うような幾つかの炎の花が 

人食い花を包む 「ギャアア!」甲高い声を上げる 人食い花


だが、大きなダメージは与えたが まだ完全には死んでいない


念の為に 麻痺の毒をスカートの中 足、太もものベルトに差し込んだ

小さな小型ナイフに麻痺毒をつけ それぞれ全てのモンスターに打ち込む


「では 冒険者の皆さま方 後のとどめは宜しくお願いします」服の裾をつまみ 

うやうやしく頭を下げる メイド姿のルリン

ちらりんと見えた 下着は白の刺繍入りフリル 刺繍は淡い銀糸


「それから お食事ですわね」

首にかけていたペンダントの宝石部分が変化して籠になる


薄い敷物を引き 籠から食事を取り出す

「黒すぐりのジャムサンド、野菜入りの鶏肉のシチューパイ、白いパン ナポリタン

空飛ぶシャケの魚入りのおにぎりさんと梅干おにぎりさん ポテトサラダ

デザートはミニチョコパフェ テイラミス」


「ああ、特製中華ラーメン1つもですわね」


「飲み物は暖かいコーヒー、カフェオレ、ミルクたっぷりのココア

ジュースは ラズベリージュース 苺ジュース 新鮮なお水」

飲み物をコップに注ぐ 「お代わり分はポットの中です」


食べ物のいい匂いが周りに漂う「ああ、美味しそう」「本当」


「他のご注文は ポーション4本、毒消し2本 移動用一回分の魔法陣の紙 

以上でお間違えないでしょうか?」


「ああ、助かったよ」「いえ、お役に立て幸いでございます」

「支払いはいつものように 所属ギルドの方ですか?」「はいそうね、そうよ」


「はい、毎度ありがとうございます」白猫耳がぴくんと動くルリン

白い尻尾もフリフリしている お客様の相手で ちょっと緊張したりしていたルリン


ルリンは籠から チケットを取り出す

「これは ダンジョン内支店 『ののちゃ』店、宿の割引チケットです」

「温泉1回分の割引もございます」


更にエプロンのポッケからは

「それと特製博多ラーメン割引チケットと杏仁豆腐券とプリン券ですわ」

「他にご要望、ご注文があれば スマホかコンソールパネルにてご注文くださいませ」

にっこりと微笑む 何故か背景に小花が舞う 美少女ぶりを何故かアピール


「悪いな へへっ」幸せそうな笑顔の冒険者達

「うふふ では失礼します」ルリンがスカートの裾をつまみ 恭しく礼をしてから

帰還の呪文・・


「神と精霊たち 魔法陣!私を地上へ還して!」

ルリンは現れた白い光の小さな魔法陣で消え去り 立ち去る


「ああ、ののはな亭の食事が最高!」「うんうん!」ご満悦中の冒険者たち


そこに・・・

別の店の行商人が偶然 立ち寄る「おや、美味しそうですね」「ああ、うまいよ」


「私どもは 商品も扱っていますが 洗濯クリーニング業も始めまして・・」

「あと・・保険とかもです」「保険?」

にっこりと笑う 行商人

「ええ、棺桶になった場合 復活料金って お高いでしょう

それに高レベルの盗賊たち、ゴブリンに浚われた救助代に身代金」


「・・・確かに それは所属ギルドの方で話してみるよ」

「そうですか わかりました」


「あ、これ 名刺とチラシです」「もらっておくよ」「毎度!」


「最近 行商人も増えたな それに様々な商品」「ああ」

行商人を見送りながら 呟く冒険者達



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