第20話 厨房の大騒ぎの後は・・

「お疲れ様です」「お疲れ様」「ふう~」

「何とかかたずきました 流石ですねリジャさん」「いえいえ、皆さまの御蔭様です」


そこにまた、リジャの首すじに かぷっと噛みつくシャラ姫

「痛いです 主(あるじ)さま しくしく」ちゅちゅちゅううううう~ごくごく


「シャラ お腹空いたですもん」「はいはい 熊の肉とかスライム料理しますから」

血を吸われても頑張るリジャである

「シャラ姫様は食べ盛りですものね」メイドの一人が震える声で言う

青い顔で皆が見ていた

「・・・貧血やミイラ化しない程度にお願いします しくしく」リジャ

青い顔でアルやルリンも見ている 絶句中らしい


なついて離れない吸血鬼のシャラ姫を片手で抱っこしながら

怪我した従業員たちに声をかける

「大丈夫か?」「はいリジャさん あの・・」「ん・・?」「いえ」

「エアリン大丈夫か?」「え、あ、はい ちょっと怪我しましたが 大した事は・・」

「ああ、女性の顔は 大事にしないと それに腕か・・」


「治癒魔法 聖なる光」白い光がエアリンを包む

「あ、ありがとうございます でも・・」

エアリンの言葉に きょとんとするリジャ


「でも?」

「リジャさんは ご自分の身体も大事にされてください ううっ」

涙を流すエアリン


またシャラが噛みついている 血がドクドクと流れている

「シャラ姫さま 俺、痛いです」聞こえないふりのシャラ

「ねえ お願いです シャラ姫さま 聞いていますか あうううう」リジャ


「あの、治癒魔法は私達がしますから ひとまずシャラ姫様をお部屋に・・」

蒼白中のアルとルリン  


主(あるじ)、シャラを部屋に連れて 監禁する ドアに三重のカギをするリジャ

「わかっている この程度のカギなんて 役に立たない」口元が歪んでいる


「早く 六時半のオーダーストップまでの料理と

シャラ姫ちゃんに持っていく熊料理とスライムのお菓子作りをしないと・・はあ」

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