第11話 まかない飯

街、雪花は 賑やかな様子 他国の者達 街のギルド統括 紅花

メイン・ギルド紅花認定の証を持った 心を持つ人外のモンスターもちらほら

運河から 今日も多くの荷物や人が行きかう 


穏やかな平和で日常の風景

中でも ドワーフ王国への輸出の鉱石、魔法石などは主な産業物の一つ


それにモンスターの特殊な硬い皮など それらは運河から運ばれ 近くの港、陸路で運ばれる

輸出も盛ん 他の農産業、工業も進めようと 王国は活動を進めていた 

まだまだ発展途上でもある


それから こちらは 街にある 本店『ののはな亭』

「ビーフシチューの仕込みは こんな処か」リジャ


皆がドキドキとリジャに注目している キラキラと輝く期待に満ちた目

「まかない飯出来たぞ」「きゃあ~」「ご飯よ!」

「今日は何かしら?」「うふふ」わくわくモードの皆さま


「マッシュポテトに アサリ貝とほうれん草のレモン・パスタ マルガリータのピザ

焼いた牛の薄切り肉に ソースをかけたもの 豆腐のサラダ  人参とほうれん草の甘煮

山菜の混ぜご飯 貝のすまし汁」リジャ


「で・・それからデザートはレモン汁をかけた 頂き物の果実のパパイヤとライムのアイス」


「お楽しみのモンスター料理だが・・」

「モンスター料理は 1つ目の大蛇の煮込み 人食い大魚のカルパッチヨに

スライムの蜂蜜漬け」

「何か他にリクエストがあるか?」「はーい カレーライス」「お化けカボチャのプリンです!」


「了解だ 支店の『ののちゃ』店にも 少量だから自家製の魔法陣で送ってくれ

勿論 ダンジョンの行商人たちの分も用意したから・・」

リジャ 完璧かもしれない良い仕事人 料理人であった


「はい、魔法陣で送っておきますね」「よろしく頼むぞ」


賑やかな声が響く 

「きゃああ 美味しい」「本当ね」 「僕、幸せ」

「アル どうだ?」「ええ、リジャさん美味しいですわ」「いや~ん 美味しい」「楽しみよね」

大きな休憩室の一つで 皆がご飯を食べていた


「ルリンは?」「ええ、美味しいです 美味しいですわ」

嬉しくて 白い猫耳がピクピク 尻尾ふるふる しているルリン

ご満悦な笑みであった


長い黒髪の美少女アルはモンスター料理の煮込みとスライムの蜂蜜漬けも

美味しそうに食べている「うふ 美味しい」


更に次の仕事をするリジャ

「行商人の者達に モンスター料理の材料を送ってくれるように頼んでおくか

市場に出回らない分もあるから」リジャが呟く


「私も後で狩っておきますね」アル 「ああ、頼むよ」リジャ

「・・・・・」微妙な気持ちで何とも言えないルリン


横に並んで 自分もご飯を食べだすリジャ 勿論、目隠しは外さない

「今晩は中華にするか 和風でいくか・・ふむ」


食べ終わった頃に 電話がリンリンと鳴りだした

「オーダー来ました 巨大牛モンスターの焼肉定食です!」「ああ、わかった だが・・」

眉をよせて 口元が歪むリジャ

「モンスター飯か 材料があれば作るぞ なければ 今回は断ってくれ」リジャ

「冷凍ですが」「よし 任せろ!!」手が踊る様に 料理を作っている


「あの~追加のお弁当をお願いします」「それに中華弁当 焼きぞば 来ました」

「了解!」材料が渡されて また手が踊るように料理を次々に作るリジャ


「あ、追加でスライムの果実酒もです」「ああ、一昨日漬け込んだのが残っているか?」

「はい、ありますよ」「よし 作るか」パンと手を打ち鳴らして

エプロンを纏い 渡された材料で 素早く作り始めるリジャ


「可愛い主(あるじ)さまの食事も用意しないとな」ため息ひとつ

「ああ、そろそろ 卵が切れかけている 市場の分でもいいが」

「誰か 開拓村に行って ミルクに卵や肉に鶏や兎 小麦粉を仕入れてくれ」リジャ


「ふむふむ・・」一人のメイドがメモを取る

「買い出しよおお」「そうなの?」「ええ」


「はあい」「鶏に兎?」

「そうよ 生きた鶏に兎」「食用?」「そうね ええと・・・」

引きつり笑顔で説明を始めるメイド姿の少女

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