現代詩etc.
葉山美玖
鯖缶
しなびた八百屋に
関東平野の空っ風が
慌てて通り抜ける
今朝も
水煮の鯖缶に
大根を粗くおろす
どろどろした醤油をかけて
飯と昨日の豚汁と一緒に
腹いっぱい食べる
きゅうりを一本
白だしに漬けたのを
半分に割ってそえる
台所の隅には
米と鯖缶が
まだまだある
こんなんでいいのかよ
食べないと死ぬからな
缶のラベルの
鯖の目が
こちらをジロリと睨んでいる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます